2005年2月24日(木)「しんぶん赤旗」

愛媛県警裏金

報復人事に不服申立て

県人事委に仙波巡査部長

「仕事復帰したい」


 愛媛県警の捜査費不正支出の実態を告発した後、拳銃を取り上げられたうえ一週間後に内勤職場への異動を発令された仙波敏郎巡査部長(56)が二十三日、県人事委員会に処分の取り消しを求める不服申し立てを行いました。

 仙波氏は一月二十日、現職警官としては初めて領収書偽造を告発。県警は同二十七日、鉄道警察隊から通信指令室への異動を発令しました。

 申立書は「拳銃の取り上げと通信指令室への配置転換は、申立人が行った実名での捜査費不正支出問題の証言に対する報復として行われたもの」と指摘。「(処分で)仙波氏は、警察官としての適格性を否定され、また配置転換先でまともな仕事を与えられることもない状態におかれるなど、本件処分によって多大の精神的苦痛・身体的苦痛を受けていることは明らかだ」としています。

 申し立てが受理されれば、県人事委が審理を行い、三人の委員による合議で判定を下します。

 申し立て後の記者会見で仙波氏は「毎日仕事がなく、松山城を眺めています。一日も早く仕事のできるところに復帰できることを願っています」と話しました。仙波氏は今月十日、報復人事で精神的苦痛を受けたとして、県を相手に百万円の損害賠償を求める訴訟を起こしています。

 「仙波さんを支える会」は、松山市三番町五の一三の一〇リパップビル五〇二、電話089(933)0601。



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