2005年2月23日(水)「しんぶん赤旗」

新しい大会議場 初の全国会議

「戦略不在」の政治のなかで
新しい綱領をもった意義は大きい

党綱領幹部学習会 不破議長が講演


 新しい日本共産党本部ビルの大会議場で22日、最初の全国会議として不破哲三議長を講師とした党綱領幹部学習会が開かれました。全国の都道府県委員長、学習・教育部長、地区委員長が一堂に会し、中央関係者をまじえた約500人が参加。不破さんは「党綱領の理論上の『突破点』について」と題して3時間にわたって講演しました。

 参加者は、“こんなに深く研究し、発展させられていたのか”と、綱領の奥行きの深さに、うなずき、納得したようすでメモを取っていました。

 CS通信で全国各地でも視聴されました。

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不破議長の講演を聞く党綱領幹部学習会参加者=22日、党本部

 二十二日、日本共産党本部で開かれた党綱領幹部学習会の講演の中で、不破哲三議長は、演題について、昨年一月の二十三回党大会後の外国代表を招いたレセプションで、新しい綱領について「理論上の突破点は何か」と聞かれたことが問題意識にあったことを紹介。今回の改定が科学的社会主義の理論や世界と日本の情勢について、これまでの見方や枠組みを理論的に「突破した」との表現に値する問題がいくつかあるとして、その基本点についてのべました。

 不破さんは(1)現状分析と当面の革命(2)世界情勢論(3)未来社会論の三つに組み立てて話を進めました。

 現状分析と当面の革命では民主主義革命論、日本改革のプログラム、議会の多数を得ての革命について、世界情勢論では“戦争から平和へ”の二十世紀の変化を踏まえた世界情勢の構造的変化、アジア・中東・アフリカ・ラテンアメリカの新しい政治の流れを紹介。「ブッシュがラテンアメリカで二十一連敗した」との研究者がつくった資料にふれ、「アメリカは世界に長い手を出しているが、手の届くところで支配が崩れている」とのべると笑いが起きました。

 また、未来社会論では「生産手段の社会化」を叙述の中心にすえたことについて歴史的な研究成果をあとづけ語りました。

 不破さんは、講義の結びとして、日本共産党が改定綱領をもったことの歴史的意義という問題をとりあげました。

 「いま二十一世紀を迎え、政治、経済、社会のあらゆる分野で、大きな見通しをもった政治戦略が必要になっていますが、内外から聞こえるのは、『日本の政治には戦略がない』の声です。その時に、『二大政党』の看板で、自民党政治の枠内に安住したのでは、その政党に長続きする未来はありません。私たちの綱領は、日本と世界が必要とする二十一世紀戦略の根幹を示すもの。『戦略不在』を特質とする日本の政治のなかで、日本共産党がこの綱領をもったことの意義は大きい。改定綱領がもつこの力を、日々のたたかいのなかに生かすために、それを全党の共有する知的財産となるように努力をつくそう」と呼びかけました。

 不破さんの講演に参加者はつぎのような感想を寄せました。

 「二大政党制づくりの動きのなかで、支配勢力は二十一世紀の戦略をもちえなくなっており、わが党の綱領が、二十一世紀が必要とする根幹となる戦略を打ち出していることを、確信をもってつかむことができた」(兵庫県)「『結び』でいわれたことに身震いした。自民も民主も二十一世紀の戦略を生みだす力を失っているとき、わが党が新しい綱領をねりあげたことの深い意味をつかむことができた。われわれの活動にそれにふさわしい“気概”が求められていると思った。歴史はダイナミックに前進する―そのことに確信と展望をもって日々の活動にあたりたい」(大阪府)「六一年綱領が、先駆的に果たしてきた役割、同時に四十三年間の世界と日本の情勢の変化、わが党の実践と研究がいかに大きなものであったか、再認識できた気がしました。『世紀という時間』が生みだしてきた巨大な変化という話とあわせ、二十一世紀の世界と日本を見通す基本が、改定綱領につまっている。きょうの話を刺激に、学習と実践を強めたい」(茨城県)

 講演に先立ち、市田忠義書記局長が開会あいさつをし、党本部を紹介するビデオが上映されました。休憩時間にはヒートアイランド対策として植樹した屋上を散策する参加者もいました。



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