2005年2月18日(金)「しんぶん赤旗」

自衛隊の正式参加検討

多国間軍事演習 予算案に計上


 防衛庁が、米国とタイなどによる多国間軍事演習コブラゴールドへの自衛隊の正式参加を検討していることが、十七日までに分かりました。正式参加を視野に入れ、二〇〇五年度政府予算案に千四百万円の経費も計上しています。

 コブラゴールドは一九八二年に米国とタイの二国間軍事演習として始まったもので毎年五月にタイで実施。現在はシンガポールやフィリピンなども加わり、多国間軍事演習になっています。

 昨年の演習では、ジャングルでの生き残り、海からの上陸、都市型戦闘などの訓練を実施。「架空の戦闘シナリオ」(同演習のホームページ)に基づく指揮所訓練もしています。

 日本は、二〇〇一年から自衛隊統合幕僚会議や陸上自衛隊などがオブザーバーを派遣。正式参加になれば、陸自の多国間軍事演習への初参加になります。防衛庁が正式参加を検討しているのは、コブラゴールドの指揮所訓練の部分です。

 同庁は「国際平和協力活動や国際緊急援助活動の機会が拡大している」ことを理由に挙げており、東南アジア地域を含む自衛隊の海外派兵拡大が念頭にあるとみられます。

 また「コブラゴールドのような多国間共同訓練への参加は、各種技量の向上などに寄与する」と説明。海外派兵の拡大をにらみ、自衛隊の質的な強化を図る機会と位置付けています。

 これまで多国間軍事演習には、海自が環太平洋合同軍事演習(リムパック)、空自が米空軍主催のコープサンダー演習に参加しています。



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