2005年2月6日(日)「しんぶん赤旗」

NHK政治介入で集会

改ざん番組上映を断念

VAWW―NETら


写真
緊急集会in東大(VAWW−NETジャパン撮影)

 NHK番組への政治介入問題で五日、番組の取材に協力した市民団体「戦争と女性への暴力日本ネットワーク」(VAWW―NETジャパン)と「NHK問題を考える東京大学教員の会」が、東京大学で緊急集会を開きました。四百三十五人が参加、床にまで座りこむ人々で教室は熱気に満ちていました。

 集会では改変があったNHKの番組「問われる戦時性暴力」(二〇〇一年一月放送)を上映する予定でしたが、急きょ取りやめになりました。著作権をたてにとったNHK側の拒否にあったためでした。

 VAWW―NETジャパン代表の西野瑠美子さんは、「実際に(改ざんされた)番組を見てから議論しよう、という要望が強かった。(見ることも許さないのは)市民の知る権利を封じるもの」と強い語調で語ります。

 集会では、「沈黙の歴史をやぶって〜女性国際戦犯法廷」というビデオ塾制作の記録ビデオだけが放映されました。この法廷が開催された歴史的意義が、「法廷」日本検事団の東澤靖弁護士らから語られます。

 一九九〇年代、長い沈黙を破って被害を訴え始めた日本の旧植民地の「慰安婦」たち。責任はどこにあるのか。戦時性暴力を、時効のない「人道に対する罪」で裁こうとしたのがこの法廷だったと説明がありました。

 東京大学教員の姜尚中さんは、「九〇年代終わりから、近隣アジア諸国に憎悪をかきたてる動きが顕著になってきた。この問題は日本の現在と未来をつなぐ問題。(番組に政治介入をした)A氏が日本の次期リーダーになるかもしれないのは憂慮すべきこと。ここで報道機関が腰砕けになると『戦後の終わり』が加速される」と語りました。



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