2005年1月21日(金)「しんぶん赤旗」 大企業の大もうけ、社会に還元させよう春闘幕開け日本経団連やトヨタを包囲
「日本経団連の賃下げ攻撃許すな」「大企業は社会的責任を果たせ」。〇五春闘の本格的な幕開けを告げる唱和が東京・大手町の日本経団連前に響き渡りました。全労連などでつくる国民春闘共闘委員会は二十日、春闘の第一次統一行動として延べ千人の参加で日本経団連やトヨタなどの大企業、省庁に向けた要請を繰り広げました。 「大企業の大もうけの一方、町工場はどこの話だというくらい、どこも悲鳴をあげている。大企業の利益を社会に還元させるため、地域から運動を盛り上げる」と全日本金属情報機器労組の大田地域支部の梅田英昭さん。精密機器のニコンの労働者、多田康弘さんは「日本経団連は改憲まで提言して、日本の将来まで変えようとしている。図に乗るなといいたい」と語気を強めます。 日本経団連は、労働条件改善を求める春闘を「春討」と賃金を下げるための労使協議の場にしようと狙っています。また憲法九条を改悪する旗ふり役を担っています。 参加者たちは、横断幕やのぼりを手に大企業本社が集中する丸の内から日本経団連に向かって昼休みデモを実施。全労連の坂内三夫事務局長は、大企業が軒並み史上空前の利益をあげる一方で、日本経団連が春闘を変質させようとしていることを批判しました。 トヨタ東京本社前の行動には、東京大気汚染公害裁判の原告たちも参加。国民春闘共闘の熊谷金道代表幹事(全労連議長)らが訴えました。 |