2005年1月19日(水)「しんぶん赤旗」

イラクからの3月中旬撤兵

オランダが再確認


 【ロンドン=西尾正哉】オランダのバルケネンデ首相は十七日、国防相、外相ら主要閣僚との協議後、イラク南部に派遣している軍隊約千四百人を三月半ばに全面撤退することを改めて確認しました。

 同首相のスポークスマンは、「首相は会議の中で、三月十五日にオランダ軍の駐留を終結するという以前の決定を支持することを確認した」と述べました。二十一日にも正式に閣議決定される見込みです。

 オランダ軍は、陸上自衛隊が駐留するサマワの治安を担当しています。カンプ国防相は昨年十一月に、同軍の三月引き揚げの意向を表明したところ、日本政府や米英政府はサマワの治安維持が困難になるとして、駐留延長を求めていました。オランダ国内でも、対米関係を考慮して延長論がありました。

 今回の発表は、こうした圧力や働きかけにもかかわらず、バルケネンデ首相が決断したもので、国際的な流れになっているイラク派兵国の方針転換、軍引き揚げの動きを改めて浮き彫りにしました。オランダは、派兵三十七カ国中、八番目の撤退国となります。

 オランダ軍の計画によれば、三月十五日に千三百五十人が撤退、残る五十人は四ないし六週間かけて撤退する予定です。



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