2005年1月1日(土)「しんぶん赤旗」

今年は村に帰りたい

仮設住宅や車庫で年越し

中越大震災


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全国からの救援に感謝の気持ちを込めて、仮設住宅の通路に雪だるまを作った山古志村の子どもたち=31日、新潟・長岡市陽光台

 新潟県中越大震災で全村避難の続く山古志村民が入居する仮設住宅(長岡市)では三十一日、被災者の親族らが帰省し、新年を迎えました。

 池谷地域に自宅がある青木サヨさん(55)は、千葉市に住む二女(29)が五歳と二歳の孫を連れて帰省。「やっとお正月らしくなりました。全国からの支援のおかげでいい正月を迎えられそうです」と笑顔を見せました。

 田畑は土砂崩れで流され農機具も埋まりました。自宅も大きく傾き、降り続く雪に押しつぶされないか不安がよぎります。「今年は本当にいい年じゃなかった。来年は必ず山古志村に帰って、のんびり花を育てながら暮らしたい」

 仮設住宅でもなく自宅でもない、車庫や倉庫で新年を迎える人たちもいます。

 川口町田麦山地区の佐藤さん一家も断熱材を壁一面に張った自宅の車庫での年越しです。三十一日は、朝から修理中の家の雪下ろしや地震で収穫できなかった白菜を、雪の中から掘り出していました。

 白菜を掘り出していた佐藤功さん(66)は「今年一年水害もあったし地震もあった。でももう前を向いている。今夜はゆっくりしようと思っている」と話します。

 一家は、九十歳のハンさんがいて「家族の人数も多い」と全壊の自宅を直すことを決断。功さん夫婦は車庫で、息子の伸広さん(37)夫婦と子ども二人は仮設住宅で生活しています。車庫は電気を通し、水は地下水を利用。ガスはプロパンガスです。それでも、功さんの妻恒さん(64)は「結構暖かいし、孫と一緒にテレビでも見て年越します」と笑顔で話しました。



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