選挙は特別な人たちのものじゃない!
nonstopkyoto 河本真智子さん
「うそつく総理はもういらない」――安倍政権への国民の怒りは地方でも沸騰しています。4月8日投開票の京都府知事選では、日本共産党も加わる「民主府政の会」と幅広い市民が共同した「つなぐ京都」の福山和人候補が44%の票を獲得し、自民・公明ほかの相乗り候補をあと一歩のところまで追い詰めました。市民はどんな思いでたたかったのか。「nonstopkyoto」の河本真智子さん(38歳、飲食業)にインタビューしました。
――今回の府知事選に、どんな思いで関わったんですか?
私は国政・地方含め、選挙に関わるのは今回が4回目でした。とくに今回は、安倍政権のひどい政治がずっと続いてくる中、私も安倍政権の総辞職を求める街宣やデモをやったりしてきたので、やっぱり京都から国に対してハッキリと意見できる知事さんをつくりたい、福山さんならハッキリ文句を言ってくれるだろうと応援に入りました。
もちろん、政策の面でも福山さんしかないな、と。相手候補は政策ももやもやしていて、何を訴えているのかハッキリしませんでしたが、福山さんは自分の言葉で政策をしっかり伝えてくれていた。「こういう人を知事にしたい」と心から思いました。
私は、選挙や政治は特別なものではなく、みんなのものだと思うんです。「誰が選挙や政治に口を出してもいいんだよ」「みんなもっと口を出して関わっていこうよ」――街宣や応援スピーチをするときも、そのことを一番訴えていました。
――選挙では「チャット宣伝」に取り組んだそうですが、それはどんなものですか?
3、4年前からやっているんですけど、候補者や大学の先生などをゲストに招いて、街なかで「おしゃべり」をするんです。(右、写真)
私って外見がポップというか、政治に関心なさそうな格好をしてるんですよ(笑)。それが、ゲストを相手に「今の政治どうですか」とか「消費税ってどうですか」とか「賃金上がらないですよね」とか、井戸端会議みたいにおしゃべりをする。事前に簡単な打ち合わせはしますが、ぶっつけ本番です。
街頭でスピーチしているだけだと、よほど選挙や政治に興味がある人しか聞かないと思うんですが、チャラい格好の人が候補者としゃべってると、「何やってるんだろう?」って立ち止まって見ていくし、選挙について話してたなってことが印象にも残ると思います。まわりに「段幕」やプラカードを掲げて、何がテーマかは通る人に分かるようにしています。
生活の中で、政治に関心を持つことって難しいですよね。かつては自分もそうだったので。でも、気軽な気持ちで見てほしい。政治や選挙って、特別な、賢い人たち、専門的に学んでいる人たちだけのものではないし、政治家も普通に話せる人なんですよ、ということも伝えたいなと思ってやっています。
――いいですね! 手ごたえはどうでしたか?
Twitterやフェイスブックで「選挙の応援をやっている」「社会活動をやっている」というのをあげていくと、普通の飲み友だちや幼馴染、同級生なども、ちょこちょこ「いいね」を押してくれたり、コメントを残してくれたり、会ったときに「見たよ」と言ってくれたりしました。「チャット宣伝見に行きたいな」とか声をかけてくれることが多くて、やっている意味をすごく感じました。今回の各区の得票率を見ていても、相手候補に大きく迫ることができたので、選挙にちゃんと行く人は自分たちの1票の力を考えているのかな、と心強く思いました。
ただ、「選挙は特別なこと」って思っている人も、まだまだ多いですよね。非正規で働いていて日々の生活に追われている人にとっては、投票に足を運ぶこと自体が大変だし、「選挙で何が変わるの?」という気分にもなりがちだと思います。安倍政権もそうですが、政治を見てると2世3世の国会議員とかが多くて、「自分たちのものではない」と思っちゃいますよね。府政と国政とのつながりも分かりにくいようで、「なんで府知事選なのに国政のことしゃべるの?」という反応もありました。
でも、安倍さんのせいというか、安倍さんのおかげで、政治に文句を言う人が増えたという実感はすごくあります。私は飲食店で働いていますが、飲みの席で政治の話題が出ることは以前はほとんどなかったけど、今は、私がこういう活動をしていることを知っているからというのもあるでしょうが、「安倍さんムカつくなぁ」とか言ってくれる人がすごく増えたんです。政治に口を出すことは特別なことじゃないっていう考え方が、広まってきたかも、という感触はありますね。
――河本さんが選挙などに関わるようになったきっかけは何だったんですか?
政治や市民運動とは、もともとはまったく縁がなかったんです。ただ、3・11以降、いろんな人が反原発デモなどをしているのをSNSで見ていて、自分なりに政治への不信感を募らせてはいました。
そんなときに、大阪・鶴橋や東京・大久保でのヘイトデモの映像を、ユーチューブでたまたま見てしまったんです。そこで「堰が切れた」感じになりました。
私は京都で生まれ育ったんですが、小学校で人権教育というのがあり、同和問題の話を聞いたんです。「今の時代にも差別ってあるんや」と、当時はすごくショックを受けました。「差別はあかん」ってことは小学生でもわかることなのに、今も、警察に守られて街頭で差別的な発言をする人がいる、SNSでも平気で言える人がいるってことが、信じられない思いでした。
「ここで黙っていたら差別を容認してしまうことになる」と思ったら、もう耐え難くて。これから自分が生きていく中でも、このことをなかったことにしたらやっていけへんなと思って、突き動かされるようにカウンターに行きました。
そこから、映画の上映会、イベントを主催したり、議員や候補者へのアピール行動などをするようになり、やがて「選挙に関わらないと社会は変わらないな」と思うようになりました。
――それで「nonstopkyoto」というグループを立ち上げたんですね。
グループというよりは河本家なんですけれど。夫の協力のもと、ほぼ一人でやっていますね。イベントごとに友人などに協力を頼んだりしつつやっています。ネーミングは、勢いがあって、ポップな感じで、京都でやっていることが分かるものを…ということで、友達と相談してつけました。
込めた意味は、やっぱり、「自分がいやだ、おかしいと思うことに、声をあげることをやめない」ってことかな。生きていくこと自体が、抗っていくことだと、私は思うので。
――素敵です。最後に、今後に向けての決意や、JCPサポーターへのご意見などをお願いします。
これからも「素人目線」を大切にしたいと思っています。専門的なことも特別なことも言えませんが、声をあげることはできる。全国いろんなところで、いろんな人がもっと良い社会にしようと声をあげている。私もその一人でありたいと思います。
誰もが安心して安全に豊かに暮らせる社会は、私にとっても住みよい社会になるはずです。未来や子どもたちのためだけじゃない。私は私のためにこれからも抗うこと、声をあげること、より良い社会に暮らしたいと思うことを諦めずにいたいと思います。
日本共産党のみなさんとはこれからもいろいろ文句を言ったりしつつも協力して多くのことに取り組みたいです!JCPサポーターにも期待しています!多くの人のアンテナに引っかかるような、誰もが参加しやすい、応援したいと思えるものにどんどんブラッシュアップしていってください。
――ありがとうございました。