(写真)申代表(左)と握手する志位議長=4日、ソウル市内の国会議事堂(遠藤誠二撮影)
【ソウル=遠藤誠二】韓国・ソウルを訪問中の日本共産党の志位和夫議長は4日、祖国革新党の申荘植(シン・ジャンシク)代表と国会内で会談し、日韓両国の国民生活向上と東アジアの平和構築に向け、両党間で連帯・交流していくことを確認しました。祖国革新党は2024年に創立。国会で12議席をもつ韓国第3の党です。
申氏は「国民の生活向上と社会の不平等をなくすという共通の目的を掲げた党の間で話し合いをもつのはうれしいことです。日本共産党の地域に根ざした草の根運動が日本社会で大きな役割を担っているのは非常に印象深いです。われわれの活動の参考になっています」と発言。「高市政権のもとで進む平和憲法改定と軍国主義復活の動きは、東アジアの軍事的緊張を高めるもので、植民地被害を受けた国として大変懸念しています」と表明し、平和を願う政党とともにこうした動きを食い止めていきたいと語りました。
志位氏は「日本共産党は反戦平和を貫くこと、国民の苦難の軽減と平和のためにがんばることを党の存在意義としてきました。平和と生活向上のために協力していきたい」と応じました。また、来年1月の党大会で党綱領を一部改定し、日本の軍国主義の全面的復活を断固阻止し憲法9条改定を許さない立場を明記する予定だと伝え、「侵略戦争と植民地支配によって被害を受けたアジア諸国民全体の宝である憲法9条を守り抜きたい」と語りました。
志位氏はまた、戦前の党機関紙「赤旗」(せっき)で三・一独立運動への連帯を呼びかけていたとして、「私たちは日本帝国主義による植民地支配時から、韓国独立のためにともにたたかってきた歴史を持ちます」と紹介。「村山談話」「河野談話」「日韓パートナーシップ宣言」など過去の到達点にふさわしい行動をとり、正しい歴史認識を共有していくため「力を尽くしたい」と表明しました。
さらに、朝鮮半島を巡る問題では、対話による平和的解決の軌道に戻す必要性を指摘。南北間、米朝間、日朝間のそれぞれの合意に従い、朝鮮半島の非核化と東アジア地域での平和体制の構築を一体的かつ段階的に進めるのが唯一の解決方法だと強調しました。日朝関係については、02年の日朝平壌宣言に基づき、核開発、ミサイル、拉致問題、過去の清算などを包括的に解決し国交正常化をはかる必要性をのべました。
申氏は、志位氏の考え方にまったく同感だと応じ、「今日が平和に向けた連帯の出発点になることを願います」と語りました。
志位氏は、朝鮮半島が南北に分断された直接的原因は朝鮮戦争だが、その歴史的淵源(えんげん)には日本による植民地支配があったとし、日本は朝鮮半島の平和体制構築をすすめる歴史的な責任をもっているとのべました。
申氏は、志位氏の発言に感銘をうけたとして、北東アジアの平和に向け取り組んでほしいと表明。また、在日韓国人の人権擁護や参政権実現に向け注視していただきたいと要望しました。志位氏は、これらの問題は党として取り組んできたことだとのべ、ヘイトスピーチを含む排外主義に反対する運動にも取り組んでいくと応じました。
志位氏は、日本軍「慰安婦」問題と「徴用工」問題の真の解決のためには、日本政府がこれらを重大な植民地犯罪として認め、真摯(しんし)な謝罪を行うことが必要で、被害者の名誉と尊厳が回復されて初めて解決すると強調。申氏は、感謝しますと応じました。

