尊敬する議長、親愛な友人のみなさん。
私は、日本共産党を代表し、「対立と分断でなく、平和と協力のアジアを」と題し、北東アジアの問題に焦点をあてて発言いたします。
大国をふくむブロック対立の危険を強く憂慮
友人のみなさん。いま私たちのすむ北東アジアで、大国をふくむブロック対立の危険が強まっていることを、私は強く憂慮しています。この動きは、軍事対軍事の悪循環を引き起こしており、その先に決して平和は訪れません。
いかにして北東アジアを対立と分断でなく、平和と協力の地域にしていくか。私は、この場で四つの提案を行うものです。
ASEANと手を携え、東アジアを戦争の心配のない地域に
第一は、ASEAN(東南アジア諸国連合)諸国と手を携え、東アジアサミットを活用・強化し、紛争の平和的解決を定めた東南アジア友好協力条約(TAC)を指針とし、東アジアの全体を戦争の心配のない地域にしていくための外交を推進することです。
日中両国関係の前向きの打開――72年共同声明の再確認、08年首脳合意の順守
第二は、日中両国関係を前向きに打開することです。そのために、1972年の日中共同声明を再確認し、現在の不正常な状態を解消することは急務です。そして、2008年の日中首脳会談で交わされた「双方は、互いに協力のパートナーであり、互いに脅威とならない」の合意を、日中双方が順守し、それに反する行動をとらないことが重要です。
朝鮮半島問題――朝鮮半島の非核化と、平和体制の構築を一体的、段階的に
第三は、朝鮮半島問題を、対話による平和的解決の軌道に戻すための努力です。私は、この間の関係各国の合意をふまえ、朝鮮半島の非核化と、北東アジア地域の平和体制の構築を一体的、段階的にすすめることが解決の唯一の道だと考えます。このなかで日本は、日朝平壌宣言にもとづき、核・ミサイル、拉致、過去の清算などの諸懸案を包括的に解決し、国交正常化をはかる努力をすすめるべきです。
日本は、過去の侵略戦争と植民地支配に対して誠実な態度を
第四は、日本が過去の侵略戦争と植民地支配に対して誠実な態度をとることです。私は、日本政府に対して、1990年代の三つの重要文書――村山談話、河野談話、日韓共同宣言の核心的な内容をしっかりと引き継ぎ、それにふさわしい行動をとることを求めるものです。
ブロック的対抗でなく包摂と対話を――ガザでのジェノサイドの即時中止を求める
「アジア共同体の構築」をビジョンに掲げるICAPPのソウルでのこの総会が、ブロック的対抗でなく、協力と包摂により、国連憲章と国際法にもとづき、対話を通じての紛争の平和的解決を追求する方向を打ち出すことを、私は、強く願ってやみません。
私は、国際法および国際人道法に違反するイスラエルによるガザでのジェノサイド(集団殺害)を強く非難し、その即時中止を要求します。
「核兵器のない世界」に向けた協力と連帯の発展を
友人のみなさん。最後に訴えたいのは核兵器の問題です。
11月末から核兵器禁止条約の第1回再検討会議が開催されます。この歴史的条約が100を超える国・地域が署名、批准するまでに広がっていることは、広島、長崎の惨禍を体験した日本国民にとっての大きな希望です。私は、被爆国の政党を代表して、「核兵器のない世界」に向けた協力と連帯が発展することを、心から願うものです。
ご清聴ありがとうございました。

