木原稔官房長官は「第1月曜型」、松野博一氏は「1日順守型」、菅義偉氏らは「執務初日型」―。第2次安倍内閣以降の官房長官経験者5人がそれぞれ内閣官房機密費(報償費)を毎月いつ支出したのか本紙が分析したところ、3パターンに分かれることが3日、分かりました。パターンからは官房機密費が、外交や国の危機管理のために必要に迫られて支出するのではなく、官房長官のやり方で毎月定期的に引き出す“つかみ金”ぶりをうかがわせる実態が浮き彫りになってきました。(矢野昌弘)
領収書不要で何にいくら使ったのか、明らかにすることがない官房機密費。歴代の官房長官は、「内政、外交を円滑かつ効果的に遂行するために、当面の任務と状況に応じて、内閣官房長官のその都度の判断で使用する」(林芳正氏)、「その都度の判断で機動的に使用する経費」(加藤勝信氏)と国会で答弁し、「その都度の判断」で「機動的」な支出であることを強調してきました。
本紙は、2012年12月から13年余りの間に、歴代5人の官房長官が機密費全体の9割を占める「政策推進費」を支出した日付を調査しました。官房長官ごとに、特徴的な支出パターンが高い頻度で現れていました。
第1のパターンは、「執務初日型」です。役所が動き出す月初めの平日の支出が9割以上であったのが菅氏(安倍内閣)、加藤氏(菅内閣)、林氏(岸田、石破両内閣)でした。
第2は、木原氏(高市内閣)で、月初めが平日であっても月曜日まで支出を待つ「第1月曜型」です。定例支出の7割以上が第1月曜日に集中していました。
第3が、松野氏(岸田内閣)で、年度初めや年始めを除くと7割以上が日付の「1日」に固定されている「1日順守型」でした。
歴代5人の官房長官はいずれも毎月8000万円から1億円余りと、平均1億円ペースで支出を重ねていました。毎年度、予算枠いっぱいの12億3021万円がほとんど使い切られています。
こうした定例的な支出パターンは、「その都度の判断で機動的に使用する」という建前とは裏腹に、公金が官房長官の都合で政権への定期的なヤミ手当のように引き出されている実態を示しています。

