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2026年11月4日

きょうの潮流

 先日、同僚数人とともに、今年退職した先輩記者と会食をしました。同僚が車いすでスムーズに移動ができる店を探してくれました。先輩記者は9年前に脳出血で倒れ、以来車いすを使っているからです▼楽しいひとときはあっという間に過ぎてゆきます。名残惜しい気持ちを引きずりつつ、電動車いすのまま乗り込めるUDタクシーを大通りでつかまえました。運転手は電動車いすの人を乗車させたことがないと断りました▼乗車拒否―? それまでの楽しさが吹き飛びそうになりました。運転手はすぐに考え直してくれ、先輩はタクシーで帰ることができました▼「電動車いす利用者であることのみを理由とした運送引受拒否の禁止」。国土交通省はたびたび、タクシー事業者に対して、UDタクシーに関する事務連絡を出しています▼ある障害者団体は、事業者と運転手が研修を行うよう求めています。自信を持って、UDタクシーに車いす利用者を乗車させられるようにと。同団体によると車いす利用者に対する乗車拒否は減少傾向にあるとはいえ、昨年は2割以上の人がUDタクシーから乗車を断られました▼人生の途中で障害を負い、車いすでの移動の困難など生活が大きく変わり、「知らなかったことを知ることができた」と先輩は前向きですが…。目の当たりにした現実は、障害のない人と同様に、障害のある人の人権と尊厳が尊重される社会の実現を一日も早くと求めています。