今年度の国民健康保険料(税)が、全国の87%を超える自治体で値上げとなりました。日本共産党の政策委員会が10月31日までに集計して判明したものです。
国民健康保険料(税)の率は、地方自治体ごとに決める仕組みで、2018年度に国民健康保険の財政が「都道府県化」され、政府が値上げを推進してきたことで、これまでも毎年、多くの自治体が値上げを進めてきました。それに加えて、今年度は医療保険料に上乗せする「子ども・子育て支援金」の徴収が開始されたことで、図のように多くの自治体が値上げとなりました。
地方自治体が運営する国民健康保険は、会社の健康保険などに加入できない非正規労働者や75歳未満の高齢者、自営業者やフリーランスなどが加入する健康保険です。高齢者の割合が高く医療費の支出は多いのに、低所得の加入者が多く、このため保険料の負担率が高くなっています。
政府は、18年度に国保財政をそれまでの市町村単独から、都道府県と市町村の共管に変更し、都道府県を通じて国保料の値上げを推進してきました。このため、18年度以降、新型コロナの流行で他の病気の受診が抑制された一時期を除いて、毎年多くの自治体が値上げをしてきました。
今年度はさらに、児童手当の対象拡大などの財源を医療保険料に上乗せして徴収する「子ども・子育て支援金」制度が開始されたため、その分も値上げとなっています。「都道府県化」以前と比べた累計でも、82%に当たる1428自治体が値上げとなっています。
同支援金は子どもには賦課されないため、子育て世帯の値上げは87%台ですが、子どものいない世帯は88%超の自治体で値上げとなっています。表のように、支援金の負担額は現役世帯では年収比0・2%超で、被用者健保加入者の2倍以上の負担です。支援金の負担は今年度が6割、来年度が8割と、3年かけて増やしていく計画のため、このままでは来年度以降も値上げラッシュとなることが見込まれます。
日本共産党は、国費1兆円を投入することで国保料を大幅に引き下げること、子育ての財源は医療保険料への上乗せではなく、税制の改革や軍事費削減など、国の責任で確保することを求めています。

