(写真)『サンデー毎日』11月8・15日合併号に掲載された志位和夫議長のインタビュー
『サンデー毎日』11月8・15日号(10月27日発売)に「闘う野党は再生するか!」と題する記事が掲載され、日本共産党の志位和夫議長とジャーナリストの田原総一朗氏とが来年1月の党大会に向けて討論が始まった改定綱領案についての対談を掲載しました。志位氏は改定綱領案について「人間の自由こそ(未来社会の)目標だ。それをまずもって言っている」と強調しました。
倉重篤郎毎日新聞論説委員は、日本共産党への注目の一つは野党共闘の中心にあったからだと紹介。安保法制反対運動以後、本格化した野党共闘が、自民党重鎮の落選や野党統一候補の勝利など一定の成果を収めたと説明。その後自民党などの共産党攻撃が激化し、野党共闘が後退したと述べつつ、共産党が野党共闘を通して国会も変えてきたと指摘しました。倉重氏は綱領一部改定案にも触れ「人間の自由」を押し出し、自由が欠落した旧ソ連や中国の社会主義・共産主義との差を明白にしたことについて、「政策が政党の命であると知らしめた。政党としての本気度は買うべきものがある」と評価しました。
田原氏が対談で「野党に元気がない」と切り出したのに対し、志位氏は、共産党が入った野党共闘は支配者層の脅威となり、崩されてきたと指摘。中道改革連合の成立など「野党内でも共産党と一緒にやるのはやめよう」との動きがあったが、共産党の共闘の意思は不変だと主張。市民から共闘への期待もあり、共闘で日本を変えるため、「共産党自体がもっと強く伸びなければだめだ。その一つの試みが今回の綱領一部改定だ」と強調しました。
志位氏は改定綱領案で社会主義・共産主義の最大の特徴・目的は人間の自由だと規定したと指摘。人間の自由は「資本主義の利潤第一主義の害悪からの自由」であり、「搾取からの自由、貧困からの自由、格差からの自由、あるいは環境破壊からの自由、不況、恐慌からの自由を実現する」ことだと主張しました。
その上で、「各個人の完全で自由な発展を基本原理とする」社会が社会主義・共産主義だとして、その実現の保障として、「労働時間が短縮され、すべての人間が十分な自由時間をもつことだ」と指摘。自由な時間を使い、すべての人間が能力を発展させ、社会の発展につながる好循環を生みだすと語りました。
志位氏は、マルクスの『資本論』に「各個人の完全で自由な発展を基本原理」とする社会が社会主義・共産主義だと書かれていることを紹介しました。
田原氏は、社会主義・共産主義には自由がないとのイメージがあると述べましたが、志位氏は、旧ソ連型の物質をどんどん増やせば共産主義になるとの立場は「人間の自由を視野の外に置いてきた」と批判。人間の成長・発展の保障のために、「自由な時間の拡大」「人間の自由と尊厳を何よりも大切にすること」だと強調しました。
田原氏は旧ソ連や中国などの経験は、社会主義・共産主義が抑圧的な国家機構をつくってしまうということだと指摘しましたが、志位氏は旧ソ連や中国は、生産力が低く自由と民主主義の経験もない段階から始まったと指摘。「日本には生産力も自由と民主主義の制度もある。そこからの後退はあり得ない」として、資本主義の発展を踏まえた社会主義・共産主義への変革は「壮大な可能性を持った事業だ」と強調しました。
志位氏は、米民主的社会主義者(DSA)の出身者でニューヨーク市長となったゾーラン・マムダニ氏が富裕層課税を唱え、生活密着型の政策実現に取り組んでいること、DSAの米中いずれの覇権争いにもつかない外交姿勢などは日本共産党と同じだと主張。米国のマルクスブームに触れ「日本も負けていられない」と結びました。

