選挙制度という最も民主主義を支える制度を合理性もない形で変えようとするときには、体を張って私たちは抗議の意思を示す――▼わずか、3カ月ほど前でした。「緊急街頭演説会」でそう声を張り上げていたのが国民民主党の玉木雄一郎代表でした。異なる意見を集め、熟議を尽くして解決策を見つけていくプロセスこそが民主主義。その大切なルールや基盤が壊されようとしていると▼国会では、自民と維新が衆院議員の定数削減法案を共同提出。玉木氏は「抜本的な選挙制度改革をまとめるのが先だ」と言って、その後も反対する他の野党と足並みをそろえてきました。ところが一転。比例のみ31議席を削減する案で与党と合意するとは。この変節ぶりには「裏切り」「やっぱり政権の補完勢力」との声が相次いでいます▼手のひら返しの理由も、ひどい。45の削減よりはまし、自分たちの案のほうが崩れ度が少ないなどと「合理性」のかけらもない言い訳を。人口減少に応じて減らすとの理屈も根拠はありません▼玉木氏はこうも。我々の「対決より解決」は政権に唯々諾々と従うことではない、政権の下請けでもない。国民にとって必要なこと、おかしいなと思ったら堂々と指摘する…▼比例の削減は多様な国民の声を切り捨て、強権的な政治に拍車をかけることに。軸がなく、場当たり的な対応ばかりの政党とその代表。日本の民主主義を壊す暴挙に加担した罪は、あまりにも重い。
2026年10月30日

