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2026年10月24日

欧州議会 ICCにサハロフ賞

「国際法と正義守る任務評価」

 【ベルリン=吉本博美】欧州連合(EU)欧州議会は22日、人権や民主主義の擁護に貢献した個人・団体を表彰する今年の「サハロフ賞」を、国際刑事裁判所(ICC、オランダ・ハーグ)とその職員に授与すると発表しました。戦争犯罪をはじめとする世界の重大犯罪を追及する活動を評価しました。ICCは米国の制裁対象になっています。

 メツォラ議長は発表に際し、ICCを「不処罰の終焉(しゅうえん)を目指す世界の闘いにおいて、不可欠な存在だ」と指摘。「欧州議会として、国際法と正義を守ろうとするICCの重要な任務を評価する」と強調しました。

 EUの全27加盟国は、ICCに関するローマ規程の締約国です。16日の首脳会議では、ICCを制裁対象としたことを撤回するよう米国に求める文書を採択。EUとしてICCへの財政支援を続けることを確認しています。

 欧州議会は声明で、「国際法の軽視が広がり、国際司法制度を政争の具とすることは、法に基づく国際秩序の存亡にかかわる脅威だ」と指摘する議員の声を紹介。米国の制裁をEU域内で無効化する「ブロッキング規則」の議論が行われていることにも言及しました。

 EUのフォンデアライエン欧州委員長は同日、X(旧ツイッター)で「欧州は赤根(智子)所長や裁判官、職員を断固支持する」と表明。左翼会派はEUの行政執行機関の欧州委員会に対し、「ブロック規則を発動し、米国の制裁と脅迫から国際司法を守るべきだ」と主張しました。

 赤根氏は声明で、受賞は「不処罰と闘い、公平な裁判を担保するICCの任務、そして恒久平和の要である国際正義の役割を認識した重要なものだ」と指摘し、謝意を表明。紛争が増える世界において「正義なくして平和はなく、法なくして安全はない」と強調しました。

 1988年に創設されたサハロフ賞は、ノーベル平和賞受賞者で旧ソ連の物理学者アンドレイ・サハロフ氏に由来。人権分野でEUの最高賞と位置付けられています。授賞式は12月半ばにフランス東部ストラスブールの欧州議会で行われる予定です。