日韓両政府は23日、戦時中の1942年に山口県宇部市の長生炭鉱で発生した水没事故の犠牲者の遺骨について、DNA鑑定による身元特定に至らなかったと発表しました。発表をうけ、日本共産党の小池晃書記局長は同日、外務省と警察庁に聞き取りを行い、DNA鑑定対象の拡大に向けた遺族への呼びかけなどを求めました。
警察庁の担当者は、市民団体「長生炭鉱の水非常を歴史に刻む会」が中心となって昨年8月と今年2月に発見・収容された遺骨について、男性2人のものと判明したものの、遺族との親族関係が特定できなかったと説明。しかし、今回鑑定した遺族のDNA検体のうち、日本人の検体は日本人犠牲者47人のうち「刻む会」が提供した7人分の犠牲者の遺族の検体しかないことが判明。小池氏は「韓国政府は朝鮮人犠牲者136人のうち98人の遺族からDNA検体を確保している」と述べ、日本政府側の対応の不十分さを指摘。「遺族を捜すための窓口をつくるなど、日本人遺族からのDNA検体確保拡大に向けた対応が必要だ」と求めました。
警察庁は、身元が判定しない遺骨は法律にのっとって宇部市に引き渡すと説明。小池氏は「『刻む会』や遺族の方々は、行政に引き渡された遺骨が同意なく焼骨などで処分されることを懸念している」と述べ、同意なく遺骨を処分しないよう強く要求。外務省には「長生炭鉱の遺骨問題は日韓関係に大きな影響を与えるという視点を持って対応してほしい」と述べ、韓国側との連携や協力を求めました。同省担当者も「韓国側と協議して進めていく」と答えました。

