衆参両院の予算委員会での論戦が終わりました。国会審議中に簗(やな)和生農水相が辞任し、高市早苗首相の任命責任が厳しく問われました。しかし、高市首相は「自ら説明責任の果たし方を判断し、丁寧に責任を果たしてもらいたい」とまるで人ごとです。暮らしに直結する消費税減税でも効果や財源について明確な説明を避けています。
■疑惑追及に答えず
国民に対して、十分な説明責任を果たさない高市内閣の姿勢が、論戦を通じて浮き彫りになっています。
高市内閣では、簗氏以外にも複数の閣僚が疑惑を抱えています。日本共産党の山添拓参院議員は、関芳弘文科相と中司宏規制改革担当相の疑惑を追及しました。
関氏は衆院の内規で禁じられている議員会館内で政治資金パーティーを開いていたことが本紙報道で明らかになっています。
山添氏の追及に、関氏は2024年の政治資金パーティーは議員会館にある自身の部屋で開催し、収入は81万円と答弁しました。しかし、議員室には数十人が集える広さはありません。山添氏が参加人数をただしても、関氏は「その点については控えさせてもらう」と答弁を拒否しました。実態のない政治資金パーティーによる悪質な資金集めではないのか―。説明すべき問題は残されたままです。
中司氏の収賄疑惑をめぐっては、山添氏が『週刊現代』が公開した金銭授受に関する音声データについてただしました。中司氏は「私の声のように思われる」と認めながら、「司法判断として収賄罪に問われる事実は認定されていない」と開き直りました。しかし、新たな証拠が突きつけられた以上、説明責任を免れることはできません。
■減税財源説明せず
高市首相は、自らの「悲願」という消費税減税をめぐる論戦でも、まともに説明をしていません。
政府が提出した消費税・支援金法案では、飲食料品の消費税率を1%に引き下げるものの2年間だけです。日本共産党の辰巳孝太郎衆院議員は「どういう根拠で物価高騰対策を2年で打ち切るのか。物価高は2年後にはおさまっているのか」と追及しました。
片山さつき財務相は「就業者負担軽減支援金の本格導入までのつなぎ」と説明しました。しかし、支援金の対象や規模の詳細は明らかにせず、消費税の再増税に代わりうるものなのか不明です。
辰巳氏は、仮に支援金が支給される人の年収を100万円から300万円として試算すると、国民の10人に1人ほどしか対象にならないうえ、収入が100万円に満たないパート労働者や非正規雇用など最も支援を必要としている人たちは排除されると指摘。「物価上昇が続く中で消費税を引き上げれば、景気の後退、暮らしの破壊は避けられない」と批判しました。
政府は消費税減税の財源も、支援金の財源も示していません。高市首相は「特例公債に頼らない」「心配には及ばない」「見通しはしっかりたっている」といいますが、根拠を示さないのであれば、誰も納得しません。

