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2026年10月22日

排外主義に抗う

各地で党議員ら反差別の取り組みに踏み出す

 差別・排外主義の流れが強まるもとで、日本共産党は各地で反差別の取り組みに踏み出しています。名古屋では、地元の党地区委員会有志や地方議員らがヘイトデモの現場に足を運び、ポスターを手に抗議や周知街宣などを実施。「差別は許さない」と路上で声を上げる市民と力を合わせて、排外主義に抗あらがっています。(前田智也)

 「今日のデモは、中止とさせていただきます」。名古屋市内で9月27日に計画されていたヘイトデモが、開始5分で中止になりました。デモを主催した集団は「移民政策反対」がテーマだと称して名古屋駅前などでデモを定期的に行っていますが、実態は外国籍の人たちに対するヘイトスピーチ(差別扇動行為)が繰り返されています。

 この日のデモは閑静な住宅街の中にある「牧野公園」で行われる予定でした。すぐ隣には小学校があります。差別に反対する市民が抗議するなか参加者の1人がヘイトスピーチを行い、そのことを指摘された主催者が中止を判断しました。

地区委員長・市議参加

 現地には、日本共産党の、みつなか美由紀名古屋市議と党南西地区委員会の西田敏子地区委員長が「差別・排外主義を許さない」と書かれた党のポスターや政策が書かれたチラシを手に参加。中根よしあき岡崎市議と、佐藤ゆうし知立(ちりゅう)市議の姿もありました。

 西田さんは、初めてヘイトデモの現場を見たと言います。「こうしたデモが地元で繰り返されることがあってはいけないと実感しました。地区委員会のメンバーや地域の党員に実態を伝えて、差別を許さない社会をつくるためにできることをみんなで取り組んでいきたい」と語りました。

 ヘイトスピーチをめぐっては2009年に「在日特権を許さない市民の会(在特会)」のメンバーらが行った埼玉・蕨市に住んでいたフィリピン人一家の国外追放を求めるデモや、京都朝鮮第一初級学校(現・京都朝鮮初級学校)の周辺でヘイトスピーチや授業妨害を行った事件(京都朝鮮学校襲撃事件)を大きなきっかけにして、ヘイトデモが全国に増えました。

 当時は、国内にヘイトスピーチそのものを問題だとする法的な枠組みすらなく、事実上、野放し状態でした。そうした状況のなか、劣悪なヘイトデモに対して市民による抗議(カウンター)も始まりました。その後、市民の粘り強い運動や国連の人種差別撤廃委員会などからの勧告も受け、16年には「ヘイトスピーチ解消法」が施行されました。

 解消法の施行から6月3日で10年がたちました。施行後からは一定、ヘイトデモは減少傾向にありましたが、参政党の伸長なども背景にして25年から急増。ヘイトスピーチをめぐる全体状況は、悪化していると言わざるを得ません。

現場で党の「姿見せて」

 名古屋で行われた共産党による反差別の取り組みは、市民からの「路上で、差別に反対する姿を見せてほしい」という声に背中を押されて実現しました。

 今年から戦争や差別に反対する活動をするようになったJCPサポーターの、まるこさんは、東海の各地で同じく行動している市民と一緒に党の真ん中世代交流会に参加。札幌市で9月13日に党中央地区委員会の有志が実施した「ヘイトデモ周知宣伝」を報じた「しんぶん赤旗」の記事なども添付した資料10枚を配り「愛知県でも、ノーヘイト街宣を積極的に行ってほしいです」と要望しました。

 まるこさんは、「共産党は差別・排外主義に反対する立場を明確にしていることは知っていました。なので、ぜひその姿を路上でも見せてほしいと思っていました」と話します。また、ヘイトスピーチが行われている現場をその目で見てほしかったとも考えていたと述べ、「市民の声を受けて、共産党のみなさんは実行してくれました。信頼しています」と語ります。

 その上で、いま名古屋駅前などでは毎月のようにヘイトデモが行われている深刻な状況だと訴え、「ヘイトデモが無くなるその日まで、差別に抗う市民の隣に、共産党がいてほしいです」と話しました。

役割果たし地方選でも

 この間、全国に広がっている「ペンライトデモ」には若い世代が多く参加しています。デモに足を運んだ理由を訪ねると、「高市政権のもとで差別・排外主義が広がり、その先に戦争が待っていると感じて黙っていられなくなった」との答えが多く返ってきます。

 その一方で、外国人への差別・排外主義をあおることで勢力を拡大した参政党は、来年春の統一地方選挙で500人の地方議員当選を目標に掲げ、地方から活動を本格化しています。

 須山初美・党県委員会副委員長は、差別をあおり、戦争や虐殺につながるヘイトスピーチが「表現の自由」で正当化されることがあってはいけないと強調。「多様な人びとが生きている愛知で幅広い市民と共同し、地方政治の現場から排外主義を許さない立場を貫いていきたい」と表明し、この立場で、来年春の統一地方選でも積極的な役割を果たしていきたいと述べました。