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2026年10月21日

きょうの潮流

 米軍基地がある限り、繰り返される惨事―。沖縄で起きた米兵による女性強殺事件をめぐり、高市早苗首相は「政府として対応に万全を期していく」と▼「常套(じょうとう)句にすぎません」。沖縄放送界の重鎮、川平(かびら)朝清さんにとって首相の発言は虚(むな)しい限りです。川平さんは戦後、GHQ統治下で設立された沖縄放送協会(NHK沖縄放送局の前身)の初代会長を務めました▼今年で99歳になる川平さん。6月に出版した『沖縄を語りつぐ ある家族の歴史』(岩波新書)には、本土と沖縄との格差を放置している「本土の意識」への怒りも随所に▼たとえば、1952年のサンフランシスコ講和条約発効。本土は独立したものの「独立することがかなわなかった奄美大島や沖縄など、南西諸島について、何一つ触れられていなかった」と当時の朝日新聞コラムをやり玉に挙げて、「驚きを通り越して、憤りすら感じました」▼先日、お会いした際には、「日本政府はだらしない。日米地位協定は見直しか、廃止すべきです」と川平さん。「地位協定をタテにして沖縄の現状を放置しているという感じがします」と痛烈です▼今回の事件後、被害女性がネットで中傷され「2度殺されたような心の痛み」を遺族に与える深刻な事態も。3日に1度繰り返される沖縄での米兵犯罪。現在の「本土」はトランプ米大統領を持ち上げる高市政権そのものです。口先だけの“常套句”で終わらせるわけにいきません。