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2026年10月9日

主張

ガザ停戦発効1年
集団殺害やめさせる包囲網を

 パレスチナ自治区ガザにイスラエルが大規模な攻撃を開始してから7日で3年がたちました。イスラム組織ハマスとの停戦発効は昨年10月10日です。イスラエルはその後も無差別攻撃をやめず、ガザ保健当局によると、死者はこの1年間だけで1400人を超えました。停戦を破り国際法を踏みにじるイスラエルのジェノサイド(集団殺害)をやめさせなければなりません。

■イスラエルの蛮行

 ガザを実効支配していたハマスがユダヤ人を襲撃し、殺害、拉致したことへの反撃としてイスラエルの攻撃が始まりましたが、標的になったのはガザの住民全体でした。

 「泳いでいるときにこんなことが起きるとは思ってもいなかった」(『ガザ日記』)。パレスチナ人作家アーティフ・アブー・サイフ氏は2023年10月7日の日記をこう書き出しました。難民キャンプ前の海で泳いでいた友人はイスラエル軍艦の砲撃で殺されました。

 住民の7割が1948年、イスラエル建国の際に故郷を追われた難民とその子孫です。67年の第3次中東戦争でガザはイスラエルに占領されました。200万人余の住民は東京都の6分の1ほどの地に封じ込められ、破壊と殺りくを受けてきました。

 今回の攻撃ではガザ全体が破壊し尽くされ、3年間の死者は7万人、負傷者は17万人を超えました。イスラエルは国際社会の人道援助を妨害し、攻撃を生き延びた住民、特に子どもが生命を奪われています。国際刑事裁判所(ICC)はイスラエルのネタニヤフ首相らに戦争犯罪と人道に対する罪の容疑で逮捕状を発行しています。

 住民の抵抗は続いています。ガザ・イスラム大学の英文学教授、リファト・アルアライール氏は学生に英語で短編を書かせて海外で出版し、ガザの実情を世界に発信してきました。イスラエル軍は同氏の避難先を突き止めてミサイルを撃ち込み、殺害しました。この創作プロジェクトの名は「私たちは数字ではない」です。すべての人に生きる権利があります。

■問われる国際社会

 イスラエルとハマスが、停戦合意を厳格に実施し、戦闘終結、イスラエル軍の撤退、すべての人質の解放を実行しなければなりません。イスラエルは人道支援に対する妨害をただちにやめるべきです。

 停戦を恒久的で包括的な和平の実現につなげ、パレスチナの自決権を含む2国家解決に進むことが強く求められています。イスラエルによるジェノサイドは2国家解決の道を閉ざす蛮行です。

 イスラエルを支援してきた米国が、トランプ政権になって一段と肩入れを強めたことが無差別攻撃を助長しています。国際社会の対応が問われています。各国が米国にイスラエル支援の停止を求める必要があります。

 英国など欧州11カ国とカナダは、同じくイスラエル占領下にあるヨルダン川西岸地区のユダヤ人入植地の産品輸入を禁止しました。高市早苗政権もイスラエル制裁に加わり、トランプ大統領にイスラエル支援をやめるよう働きかけるべきです。