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2026年10月9日

きょうの潮流

 世界中で多くの高齢者が年齢による差別や虐待、不十分な保健医療にさらされるなか、国連ではいま高齢者人権条約づくりが進んでいます▼7月に開かれた第1回「政府間作業部会」で、アルゼンチン代表のフォラドリ議長は「国際条約は『単なる学術的』文書でなく、人々の生活を向上させるための考案された手段だ」とあいさつ。この目的は「世界中の高齢者の尊厳、保護、権利を強化する仕組みを構築すること」と強調しました▼日本では、4年前の高齢者大会で「日本高齢者人権宣言」を採択。いずれは高齢者になる人も含め、すべての年齢の人々の現在と未来に「希望と輝きをもてる真の長寿社会」創造への基本原則を掲げ、日本政府に迫ってきました▼日本高齢期運動連絡会の菅谷正見事務局長によると、国連作業部会の議論を通じて「高齢者を人権の主体」にすること、「国の人権保障義務」を家族の責任や助け合いにすり替えてはいけない、で合意▼条約の実効性を確保するため、政府から独立して司法とは別に、人権侵害の調査・相談をする「国内人権機関」の設置も義務づけるとしました。日本政府は長年その設置に背を向けています▼高齢者人権条約の原案は来年11月の第4回作業部会で示される予定です。「こうした世界の流れを知らせながら、若者や現役世代と連帯する高齢期運動を草の根で広げ、高齢者の人権に後ろ向きの政府の姿勢を変えていきたい」と菅谷さん。