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2026年10月8日

主張

簗氏予算カット発言
議員の資格なし 即刻罷免せよ

 閣僚だけでなく、国会議員の資格がないことは明らかです。簗(やな)和生農水相が、2月の総選挙で自身を支援しなかった首長の自治体の道路予算を「大幅にカットした」と発言したことを認めました。利益誘導を当然視し、有権者を恫喝(どうかつ)する重大問題です。

 国土交通省は、2月中旬ごろに当時の副大臣と官房長が簗氏から当該自治体の道路予算について「問い合わせ」を受けていたことも認めました。同省は「働きかけや圧力を受けたことはなかったと思う」とするものの、問い合わせの内容を記したメモもなく根拠は示せませんでした。疑惑は深まっており、真相の徹底究明が必要です。

■利益誘導を当然視

 報道によれば、簗氏は今年5月、自民党の会合で、選挙で首長が自身を支援しなかった栃木県の那須烏山市と那珂川町の2026年度の道路予算を大幅に削減したと発言。「自民党議員に頼ってインフラ予算が必要だというところに多く回すのが当たり前だ」と述べていました。

 簗氏は街頭演説でも公然と「政権与党の議席がなくなったら地域の予算はごっそり削られる」と述べており、予算を利益誘導に使うのは当然と考えていたのは明白です。

 簗氏は当初、「コメントを控える」と回答を拒否し開き直っていたものの、国民の批判を受けて、しぶしぶ発言を撤回・謝罪しました。しかし、本音は隠しようも、取り消しようもなく、有権者の不信は高まるばかりです。

 しかも、実際に配分された26年度の国交省予算では、那須烏山市の道路予算は前年度比26%減、那珂川町は同54%減となっています。一方、首長が簗氏を支援した那須塩原市、那須町の道路予算は増額されていたことも新たに報じられました。

■かばい続ける首相

 さらに、問題なのは、これが簗氏の個人的資質にとどまらず、他の自民党議員も選挙で「政府とのパイプ」を強調し、支持を調達してきたことです。自民党政権は国策の誘導にも予算を使い、首長や有権者を脅してきました。9月の沖縄県知事選で、自民党が支援した候補が当選した途端に、高市早苗政権が沖縄振興予算の増額に動くなど露骨です。

 国民の税金からなる予算を政治的な力の源泉として扱い、利用してきた自民党の利益誘導政治そのものを検証し、ただす必要があります。

 高市首相は総選挙で、簗氏の応援に駆け付け、「私の大事な簗ちゃん。私の知恵袋の簗ちゃん。いなかったら大変」などと支持を訴えていました。高市首相は今回、簗氏の恫喝発言が明らかになっても、「引き続き全力で仕事をするように」と、かばいだてしています。

 旧安倍派所属だった簗氏は、政治資金収支報告書に1746万円の不記載が発覚している“裏金議員”です。このような人物を、自身を支えてくれるという理由で閣僚に起用した高市首相の責任は重大です。そのうえ、利益誘導と有権者恫喝の責任を問わないなら、高市首相自身がそれを容認したことになります。直ちに罷免すべきです。