10月に入って物価上昇が一段と深刻化しています。円安や中東情勢悪化に伴う原油・ナフサ由来の値上がりに加え、悪天候による生鮮食料品の価格高騰、政府の補助金終了による電気・ガス料金の上昇などが目白押しです。中小業者やフリーランスを苦しめるインボイス(適格請求書)の軽減策は10月から縮小され、税負担が重くなります。
■消費税すぐ5%に
2日に発表された東京都区部の9月の消費者物価指数(生鮮食品を除く)は前年同月比2・7%上昇し、8カ月ぶりに2%を上回りました。暮らしの実感では2%どころではありません。生鮮魚介は17・2%、肉類は5%の大幅上昇でした。上下水道料金は29・5%上昇しました。
民間信用調査会社の帝国データバンクによると、10月に主要食品メーカーが予定している値上げは3153品目にのぼります。発泡酒と「第三のビール」の酒税が10月から引き上げられ、店頭価格が上がりました。調味料や加工食品も値上がりします。値上げ要因の9割は原材料高です。
電力大手全10社が10月使用分から料金を引き上げました。東京電力の平均的な家庭の月額料金は1286円上昇し9561円となります。都市ガスへの政府補助も9月いっぱいで終了し、料金が上がりました。
高市早苗政権が臨時国会に提案するのは、2年限り、食料品だけの消費税率引き下げです。2年後には大増税です。食品に限定するため飲食店や農家には大打撃です。
消費税の廃止をめざし、緊急にすべての品目の消費税を5%に下げる恒久減税が必要です。
今年上半期の円安倒産は前年同期比32%も増えました(東京商工リサーチ調べ)。中小企業は雇用の7割を支える日本経済の背骨です。緊急の対策が求められています。
燃料、光熱費、家賃、リース料など固定費への補助、借入金利子や税・社会保険料の支払い猶予など、迅速な資金繰り支援が欠かせません。無担保・無利子で、業績が回復しない場合の債務減免を含む特別融資制度も必要です。
■インボイス廃止を
インボイス制度は2023年10月の導入から3年がたちました。インボイス発行事業者に登録していない免税業者から仕入れた事業者は「経過措置」としてこれまで消費税額を8割控除できましたが、この10月から7割の控除に縮小されました。控除は今後段階的に減らされ、31年9月いっぱいでなくなります。
また、導入後の「激変緩和措置」として、免税業者から課税業者になった個人事業主は、消費税の納付税額を売上高の2割とすることができましたが、この10月から3割にされました。納税額が増えることになります。
軽減策を設けたのは、そもそもインボイスが中小業者、個人事業主に多大な負担をかけるからです。物価高、原材料高で減収減益に苦しむ業者からさらに税を取り立てるなど、まともな政治ではありません。多くの地方議会で制度の廃止や見直しを求める意見書が上がっています。インボイスは廃止すべきです。

