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2026年9月30日

主張

最長の「景気拡大」
富の集中ただし暮らし安定を

 「戦後最長の景気拡大」「実感なき景気拡大」と言われます。物価高で暮らしが苦しい中で、景気拡大などと言われても誰が喜べるでしょうか。大企業や超富裕層に富が集中し、生活の苦しい人はさらに貧しくなる―日本経済のゆがんだ姿が表れています。

 内閣府が毎月発表している景気動向指数が2020年6月から74カ月連続で拡大を示したことから、これまで最長だった「いざなみ景気」(02年2月~08年2月)を超えたとされます。

 景気動向指数は、鉱工業生産指数、商業販売額、営業利益、有効求人倍率といった生産や雇用などに関する指標をもとに景気の動向を判断します。

■停滞する個人消費

 しかし、この指標に入っていない実質賃金や個人消費は後退、停滞しています。

 実質賃金は統計で連続してさかのぼれる1990年から12%も減っています。実質賃金の算出に用いる物価上昇率(持ち家の帰属家賃を除く)は2022年から4年連続で3%を超え、賃上げが追いつきません。GDP(国内総生産)の5割以上を占める個人消費の実額はほとんど増えていません。

 大企業が利益を増やし、株価の上昇で超富裕層が潤っても日本経済は衰退する一方です。物価高騰から生活と営業を守る対策が急務です。

 消費税は廃止を目指し、食料品に限定せずすべての品目で税率を5%に引き下げる恒久減税を直ちに実施しなければなりません。財源は、大企業・大資産家への減税・優遇を正すことで確保できます。

 最低賃金を直ちに時給1500円に上げ、さらに1700円を目指さなければなりません。地域間格差がない全国一律制が不可欠です。最賃引き上げには中小企業への分厚い直接支援が欠かせません。

■逆行する高市政権

 高市早苗政権の政策は、物価や暮らしの対策にまったく逆行しています。2年間、食料品のみ1%にする消費税率引き下げは、減税の名に値しません。2年後に7%の大増税になる上、飲食店や農家に大打撃をもたらします。

 「強く豊かな日本」と称して、大企業に15年間370兆円の官民投資で大盤振る舞いします。予算編成でも上限なしの特別枠を設けました。大企業は600兆円近い内部留保をため込んでいます。税金を投入する先が間違っています。

 官民投資の中で特に重視されているのが軍需産業です。武器輸出も解禁しました。軍事費は年末の27年度予算案編成で初めて10兆円を超すとみられています。突出した軍事費は社会保障をはじめ暮らしに必要な予算を圧迫します。

 巨額のばらまきは財政を悪化させます。すでに金融市場で国債が売られ、長期金利が上昇しています。金利の上昇は国債の利払いを増やし、暮らしの予算にしわ寄せされます。外国為替市場では円安が続き、輸入物価の上昇を通じて物価を押し上げています。

 軍事と大企業にばらまく政治に未来はありません。国民の所得が増え、暮らしが安定する社会に改革する政治に転換させなければなりません。