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2026年9月29日

「国家情報戦略」策定指示

「スパイ防止法」通常国会提出視野
有識者会議 初会合開く

 政府は28日、「インテリジェンス(情報活動)機能の強化に関する有識者会議」の初会合を首相官邸で開きました。学者、企業、メディア関係者ら計17人(別項)で構成され、渡部俊也・東京大名誉教授が座長に選出されました。

 会合には高市早苗首相が出席し、情報活動に関する初の指針「国家情報戦略」の策定を指示しました。さらに、「外国による不当な干渉の防止策の強化、対外情報機能の充実に向けた取り組みをさらに進めていかなければならない」と述べました。

 自民党が8月5日に提出した提言などに基づき、▽国民の思想弾圧につながる「スパイ防止法制」の制定▽海外での活動を想定した情報機関の創設―などが議論されるとみられます。政府は有識者会議を踏まえ、来年の通常国会に関連法案の提出を狙います。憲法で保障された基本的人権や思想信条の自由が、重大な岐路に立っています。

 自民党の提言は、国民監視の枠組み(防諜=ぼうちょう)として、(1)外国代理人の登録等義務(2)外国干渉防止法の整備―を提言。罰則にも言及しています。「外国勢力への対処」を掲げていますが、実際に監視対象になるのは日本国民です。1985年に自民党が議員立法で提出し、「現代の治安維持法」などと強い批判を受けて廃案になった「スパイ防止法」の、事実上の復活です。

 さらに、海外での「諜報」=スパイ活動を行うために「対外情報庁」創設も提言。英国の対外情報機関(通称MI6)などをモデルに掲げています。

 インテリジェンス強化を巡っては、「国家情報会議」創設法が今年5月に成立。事務局を担う「国家情報局」とともに、7月に発足しました。

 高市政権は、安保3文書の改定と並行して「戦争国家」づくりの重要な柱としてインテリジェンス強化を推進。その狙いは、米国と指揮統制を統合するため、機密情報の共有を可能にすることにあります。さらに、大軍拡に反対する国民を「外国勢力」とつながっているとみなし、弾圧する狙いも透けて見えます。

■インテリジェンス機能の強化に関する有識者会議構成員

市原麻衣子 一橋大大学院教授
江崎 道朗 麗澤大特任教授
大澤  淳 中曽根康弘世界平和研・上席研究員
加茂 具樹 慶応大教授
小池 英夫 立命館大客員教授
佐久間佳枝 元最高検察庁監察指導部長
佐橋  亮 東京大教授
宍戸 常寿 東京大大学院教授
高荷 英巳 三井物産戦略研究所・代表取締役社長
土屋 大洋 慶応大大学院教授
野口貴公美 一橋大大学院教授
馬場 重郎 三菱商事・代表取締役常務執行役員
日置 巴美 弁護士(長島・大野・常松法律事務所)
廣瀬 陽子 慶応大教授
松原実穂子 NTTチーフ・サイバーセキュリティ・ストラテジスト
山口 寿一 読売新聞・代表取締役社長
渡部 俊也 東京大名誉教授