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2026年9月28日

市民と共同 役割発揮を

学術会議のこれから考えるシンポ

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(写真)日本学術会議問題を考える学者・市民の会のシンポジウム=27日、東京・文京区

 日本学術会議問題を考える学者・市民の会が編集した『日本学術会議のこれまでとこれから』(地平社)の出版を記念したシンポジウムが27日、東京都内で開かれました。10月に学術会議が国の機関から法人へ移行するのを前に、今後の同会議に求められる役割や市民との共同のあり方について語り合いました。

 基調報告に立った元学術会議会長の広渡清吾東京大学名誉教授は、1949年の発足以来の学術会議の活動を振り返り、法人化後も、人類社会の福祉への貢献を使命とした同会議の原点は不変だと強調。「政府に同調するのではなく、危機を迎えている人類社会、市民社会とともに科学者組織としての役割を果たすことを心から期待したい」と述べました。

 10月から法人学術会議の会員となる隠岐さや香東大教授(科学史)は、アカデミーには、融和・交流のための組織と、戦争遂行のために政府に助言する組織と2種類あると指摘。日本が戦後、市民と研究者の力で学術会議を前者の組織として存続させてきた意義は大きいと述べ「80年の重みは消えることはないと信じる。継承するために尽力したい」と表明しました。

 核兵器廃絶をめざす世界の科学者団体「パグウォッシュ会議」元評議員の小沼通二・慶応大学名誉教授(物理学)は、法人化法が学術会議を「我が国の科学者の内外に対する代表機関」と位置づけている点に注目。学協会や科学者との実質的なつながりをつくれば、政府の介入をはね返せると語りました。

 ジャーナリストの金平茂紀氏は、法人化反対運動の中で、学者たちが国会前に座り込んだことを評価。ジャーナリズムとアカデミズムは「健全な市民社会の育成に資する」点で同じだと述べ、アカデミズムと連携し、高市政権の下で加速する軍事研究の取材を続けたいと話しました。

 2020年の首相による6人の会員任命拒否を巡り、拒否理由の開示を求める弁護団事務局長の米倉洋子弁護士は、任命拒否の違法・違憲性を問い続けていくと強調しました。

 学術会議法学委員会の川嶋四郎委員長、任命拒否当事者の岡田正則早稲田大学教授、松宮孝明立命館大学教授も発言しました。