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2026年9月27日

主張

高市内閣と裏金議員
「政治とカネ」に無反省を象徴

 第2次高市早苗改造内閣で、早くも「政治とカネ」をめぐる不祥事が取り沙汰されています。規制改革担当相として日本維新の会から入閣した中司宏氏の重大疑惑を本紙「日曜版」がスクープしました。

■維新・中司氏の疑惑

 中司氏は、大阪府枚方市長在任中の清掃工場建設工事をめぐる談合事件で有罪判決を受けています。中司氏は冤罪(えんざい)だと主張していますが、最側近だった元議員がゼネコンから受け取った「裏金」の一部を市長室で渡したことを著書(2020年)で詳述し、本紙「日曜版」の取材に「事実だ」と認めました(27日号)。

 中司氏や維新は事実関係を国会で明らかにする必要があります。そのような人物を閣僚に登用した高市首相の任命責任も重大です。

 高市首相は、内閣改造・党役員人事で政治資金収支報告書への不記載が明らかになり、処分を受けた裏金議員も相次いで登用しました。農林水産相に起用された簗(やな)和生氏は1746万円の不記載、文部科学相になった関芳弘氏は836万円の不記載がありました。関氏は統一協会とのつながりも明らかになっています。宗教行政を所管する文科相として不適格です。

 副大臣と政務官には、裏金事件に関与した旧安倍派の議員を10人も登用。環境副大臣の三ツ林裕巳氏の不記載額は2954万円、経産副大臣の宮本周司氏は1482万円、防衛副大臣の小田原潔氏は1240万円にもなります。

 高市首相は記者会見で「2回の選挙を通じて国政に送り出してもらった」などと開き直っています。しかし、裏金事件の全容は明らかになっておらず、事件に関与した議員は説明責任を果たしていません。当選したからといって、政治的責任はなくなりません。

 実際、国民は納得していません。「時事」世論調査(11~14日実施)では、裏金議員の起用に「反対」が68・6%で「賛成」の11・8%を大きく上回りました。「共同」(17、18両日実施)でも、裏金議員の閣僚起用について「適切ではない」が66・6%となっています。

■進まぬ再発防止策

 高市首相は、旧安倍派の幹部だった西村康稔選対委員長、萩生田光一幹事長代行、松野博一組織運動本部長も再任し、重役につけています。

 一方で、再発防止策は進んでいません。裏金事件への国民の批判が高まったことを受け、企業・団体献金のあり方については25年3月までに結論をえると合意していました。しかし、いまだ棚上げされたままです。7月に閉会した特別国会でも結論が持ち越されました。

 日本維新の会は企業・団体献金の禁止を選挙で公約していました。ところが、自民党と連立を組むために、禁止を引っ込め、裏金議員の登用も容認しています。

 今回の内閣改造・党役員人事は、高市首相の「政治とカネ」に対する無反省ぶりを象徴しています。「政治とカネ」の問題は民主政治の根幹にかかわります。問題を放置したままでは、政治の信頼は取り戻せません。