(写真)判決の報告をする原告団ら=25日、東京地裁前
公職選挙法で18歳未満の選挙運動を全面禁止しているのは憲法違反だとして若者4人が国に撤廃を求めた訴訟の判決が25日、東京地裁(衣斐〈えび〉瑞穂裁判長)でありました。判決は、選挙運動をする自由は「政治的表現の自由」に含まれると認め、未成年にも当然認められる憲法21条(表現の自由)の重要な権利だと明言。18歳未満の選挙運動を一律に禁止し、違反者を罰する公職選挙法の規定には合理性がないとの判断を示しました。損害賠償請求は退けました。未成年の選挙運動を禁じる規定の合憲性が争われたのは初めて。
判決は、未成年者を選挙に使うことを禁止し、使った側に罰則を科す規定については、合憲としました。
2023年の提訴時、原告らは高校生でした。原告の竹島一心(いっしん)さんはラッパーです。選挙運動に関われない悔しさを曲にしました。高校生の時、若者会議を設置すると主張した候補者がいました。「自分が関われていたら、町も変わっていたかも」と今でも悔やんでいます。「(判決で)違憲だと言ってくれて、あのときの自分の思いが認められた」と喜びを語りました。
角谷樹環(こだま)さんは高校在学中、選挙の候補者たちの政策アンケート調査にかかわろうとして止められました。「この裁判は民主主義の根幹に関わる問題。18歳未満の選挙運動が禁止されてきて、これまで何十年も若者の政治への関心を遠ざけさせてきた」と指摘し、「判決は本当に励みになる。今度は国会で法改正してほしい」と訴えました。
宮田香乃(よしの)さんは大学で、さまざまな人と出会い、自分とは正反対の意見にも出あったことを語り、「どんな意見でも、声をあげることが禁止されることはおかしい。より力のない人たちが、政治参加する権利がある」と強調。「選挙のことはなかなか身近な人と話しにくいけれど、どんな小さなことでもおかしいと思ったことは、決してどうでもいいとか軽い問題ではない。みんなと一緒に声をあげていきたい」と話しました。
弁護士の戸田善恭さんは「今回、司法判断が出た。国会にボールが投げられた。ぜひ法改正の議論を求めたい」と訴えました。

