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2026年9月24日

主張

TAC50年
新たな努力進めるASEAN

 東南アジア諸国連合(ASEAN)の国々が、平和的で友好的な関係を誓約する東南アジア友好協力条約(TAC)を締結して今年で50年を迎えました。ASEANはTACを行動の基盤に据え、紛争と分断に覆われていた東南アジアを平和と協力の地域へと変貌させました。

 紛争の平和的解決、相互尊重、武力の不行使と協力などのTACの平和規範は、地域内外で協力関係を育み、持続的な地域平和を構築し、地域共同体を発展させていく半世紀の取り組みを支えました。

 ASEANは今、東アジアサミット(EAS)など平和と安全保障、経済協力や地球的課題について協議する多国間枠組みで中心的役割を果たし、東アジアの平和維持に不可欠の存在となっています。

■規範と外交の選択

 世界的にもTACの加入・締約国は増え続け、5大陸と主要国を網羅する62カ国・機構に広がっています。国連総会は4日、TAC50周年記念決議を全会一致で採択し、締約国に条約の再確認と活用を促しました。共同提案国は102カ国にのぼりました。

 ASEANのカオ・キムホン事務局長は本紙に「諸国家が対立ではなく対話を、武力行使ではなくルールを選択すれば平和は可能だとTACは証明した」、法的な誓約だけでなく「政治的選択」が重要であったと語りました。

 ASEANはTACを生かし発展させる努力を続けてきました。対話の習慣を育み、諸大国を包摂するEASなどの協力構造と、ASEAN憲章、ASEANインド太平洋構想(AOIP)などの重層的な規範体系を築きあげました。それは、“力の論理”に負けず、外交と信頼構築を選択してきた結果でした。

 ASEANは今年、「TAC締約国との外交指針」を採択し、TACの理解向上やTACに基づく協力を推進する新たな取り組みを始めました。執行機関として外相級・大使級の締約国会議を設置。「TACの原則を実践協力に転換」(カオ・キムホン氏)させる進化を図っています。

 加えて、初の締約国ハイレベル会議をマニラで開催。「われわれはTACを能動的で発展する法として守る責任を負っている」とフィリピンのラザロ外相は強調し、締約国は紛争予防や脅威対応でのTAC活用を議論し始めました。

■能動的な平和構築

 ASEANは2019年のAOIP、25年の「ASEAN2045」ビジョンなどを通じ、情勢に受け身で対応するのではなく能動的・積極的にASEANの中心性を強化し未来を形成する姿勢を強めています。TAC進化の新たな取り組みもこの一環です。

 日本共産党は、ASEANと協力して能動的、積極的に東アジアに平和を構築する「平和構築提言」を提唱しています。歴代自民党政権が“厳しさを増す安全保障情勢”を理由に軍事的対応を強化するばかりで、持続的な外交と平和構築の努力を怠ってきたことへの抜本的な対案です。

 日本の選択が平和の構築に転換するならば、平和の国際秩序と地域平和への大きな貢献となることを、TACの実践は示しています。