(写真)平和の論陣を張る「赤旗」
「戦争か、平和か」―日本と世界が歴史的岐路に立ついま、何をどう報道すべきか。メデイアの「理性と良心」がもっとも問われるときです。いま端的に表れているのが、高市大軍拡路線への態度です。
8月末に来年度予算案の概算要求が締め切られたのを受け、9月1日付の全国紙は「概算要求143兆円前後か」などと予算総額を問題にしました。一方、「赤旗」は「軍事費10兆円超えか」と題し、8兆9千億円の要求に加え、金額を示さない「事項要求」が多数盛り込まれているとして、予算編成段階では10兆円超えになると警鐘を鳴らしました。
全国紙との違いは
この違いはどこからくるのか。全国紙は「安全保障戦略の見直しと防衛力強化は急務だ」とする「読売」や、「安保環境が厳しさを増すなか、防衛力を強めるのは理解できる」という「日経」(いずれも7日付社説)はもとより、「朝日」「毎日」も「まずは5年間で43兆円を投じるとした現行の防衛力整備計画の徹底した検証が不可欠だ」(2日付)、「バランスの取れた安保戦略を構築することが求められる」(9日付)などと、軍拡計画に理解を示す立場です。
それもそのはずで、大軍拡推進の指針・安保3文書策定の際の有識者会議のメンバーには「読売」「日経」「朝日」の現・元幹部が、同文書改定に関する有識者会議のメンバーには「読売」グループ本社の山口寿一社長とフジテレビの清水賢治社長が名を連ねているのです。
これに対して「赤旗」は戦前、命がけで侵略戦争に反対した歴史を引き継ぎ、平和の論陣を張ってきました。この春からは、大型シリーズ企画「『戦争国家』の実相」を連打。「南西諸島で大量戦傷死想定 自衛隊病院の病床大幅増へ」「武器輸出を『外交ツール』に 平和構築どころか紛争を助長」などと題する記事で、高市内閣のもとですすむ戦争準備の実態を告発しました。
また、膨張する軍事費が暮らしを圧迫する危険を徹底追及。全国各地で長射程ミサイル配備計画に反対し立ち上がる市民の草の根の運動を継続的に報じ、連帯しています。
同時に、「どうすれば戦争の心配をなくせるか」との思いに応え、「東アジア平和提言」にもとづく日本共産党の平和外交の実践を紹介。連載「イチからわかる憲法9条」には「9条の80年を超える重みと輝きを見る思い」との感想も寄せられています。
「闇夜のたいまつ」
かつて2003年のイラク戦争の際、「赤旗」は「アメリカの無法なイラク攻撃を糾弾する」と宣言し、侵略戦争に正面から対峙(たいじ)。評論家・作家で“知の巨人”といわれた故・加藤周一さんは「私は長年『赤旗』を愛し、この新聞がなかったら世界と日本の真実、本当の動きがまるでわからず、この世は闇だと思ってきたが、今ほどその感を深くしているときはない」と語ってくれました。
いま、この言葉どおり、「赤旗」は、高市内閣がすすめる「戦争国家づくり」に正面から対峙(たいじ)し、「闇夜のなかで輝く理性と良心のたいまつ」たらんと努力を続けています。

