高市早苗政権は、「所得に応じた給付」制度を創設し、2029年度の新制度実施までのつなぎとして飲食料品に限り消費税を2年間限定で1%にするという税制改正大綱を15日、閣議決定しました。
しかし、多くの国民は2年限定でなくずっと減税し、廃止することを求めています。日本共産党は、一律5%に引き下げ、将来的に廃止を目指しています。そのための財源は、大企業・富裕層への不公平な優遇税制をただすことで生み出します。
▽この間、下げ続けてきた法人税率を、中小企業を除き、安倍政権以前の28%に戻す▽中小企業より大企業を優遇している税制の廃止・縮減▽大資産家優遇となっている株式配当や株式譲渡所得への優遇税制をただす―など公平な税制への改革で恒久財源は確保できます。
■金額も対象も不明
高市政権の決定した「大綱」で2年後はどうなるのか。
「大綱」は、就労促進を目的とする「就業者負担軽減支援金制度」(所得に応じた給付)をつくるとします。食料品の消費税減税は、あくまでそれまでの「つなぎ」という位置づけなので、2年後は1%から8%への7%増税というかつてない大増税となります。今後も続くとみられる物価高騰とあいまって、暮らしと経済への大打撃となるのは必至です。
代わって導入するという就業者負担軽減支援金制度は名前の通り、給付対象を就労し一定の税・社会保険料負担がある人に限定します。高齢・病気・障害などで働けない人は初めから除外されます。
四つの所得要件を設けて支給対象を絞り、一定以下の所得の人や一定以上の所得の人は給付を受けられません。年金生活者は働いていても大部分が対象外です。
「大綱」は、所得の下限も上限も給付金の額も具体的にしておらず、「恒久財源の確保」次第とされます。どれだけの人がいくら給付されるか不明です。これまでの議論からみれば国民の9割は給付されない見込みで、2年後、大増税だけがのしかかります。
■財源示さぬ無責任
2年間の消費税減税の財源についても、「大綱」は「特例公債に頼らず」などとするだけで、年末の予算編成に先送りしています。これで秋の臨時国会で法案を通そうというのは無責任極まります。
飲食料品に減税を限定したことで農家や外食産業が被る打撃への手当もまったく不十分です。農家への給付金を導入するとしますが、内容も規模も未定です。外食産業の売り上げ減少への手当てはなく、融資や省力化・テークアウトに取り組む場合に支援するというのにとどまります。
高市首相は、2年後の税率引き上げに「責任を持つ」とまで言い、大増税を公言しています。「所得に応じた給付」も国民の失望をかうものでしかありません。根源に、富裕層・大企業への優遇税制に切り込めない自民党政治があります。
消費税は生計費非課税という税の原則に反します。自民党政治を転換し、不公平税制をただして恒久減税に踏みだすことが必要です。

