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2026年9月15日

非力なままではいけない

沖縄知事選 デニー知事会見(要旨)

写真

(写真)あいさつする玉城デニー知事=13日、那覇市

 沖縄県知事選の結果判明後の13日夜、那覇市内で玉城デニー知事が行ったあいさつと記者会見の要旨は次の通りです。

【あいさつ】

 これが政治の結果だということであれば、それをしっかりと受け止めることが民意です。

 ただ、(相手の)物量など、私たちにとって不利な戦いでした。今後も物量でかかってくる政府丸抱えの圧力に対して、非力である者がどう立ち向かっていくのか。非力であるものが非力のままであってはいけない。非力であれど、したたかな戦略を築いていくことも求められると思います。

 この結果を糧として、しっかりと、かみしめたい。

【一問一答】

(敗因) いろいろありますが、選挙に名を借りた、ひどいありさまが野放しになっています。特にSNSの状況。良識ある国民や有権者の選択が、ゆがめられるようなことがあってはなりません。国は早急に対策を講じるべきだと痛感しました。

(辺野古新基地について) (辺野古)容認の古謝氏を選んだのは県民の選択です。ただ、辺野古は作れません。辺野古を作って那覇空港を差し出すのか? 古謝氏はそれを答えていない。矛盾がある計画を進めている国に対して、それでは納得しないという、県民を代表して私が主張したことは間違っていません。

(沖縄の歴史をどう伝えるか) 復帰以降の世代が人口の半数以上を占める中で、基地問題や歴史上の問題を、どれだけ重みを置いて伝えられるのか。しっかり注視したい。

(今後の沖縄の政治状況) 政権丸抱え、推薦している政党の多くは憲法改正論、安全保障の抑止強化論(を主張)。古謝さんは、そうした内容を不安に思う県民と推薦政党との間の協議にかなりのウエイトを置かなければならない運命を強いられると思います。

(2期8年の実績) 中学校まで病院の窓口無償化は沖縄県だけです。県民の生活の苦しさを放置する政府のやり方ではよくない。政府がやらないのであれば、県が国に先んじてやってきたことが、さまざまな成果につながっていることは申し上げてもいいと思います。

(「オール沖縄」について) わたしたちは県民党で戦います。「オール沖縄」はその一部です。翁長雄志知事が立ち上げた「オール沖縄」とは、陣容も構成もその位置付けも違っています。しかし、「建白書」の実現という理念はぶれていないことは何度も申し上げてきました。

(辺野古の民意) 県民の民意は明確に出されています。それをどう政府に対峙(たいじ)していくのか、対峙できるかも含めて、今後の古謝さんの県政運営を、県民が冷静に観察していただければと思います。

(SNSの猛威) 1対1でやりとりをしていると思っていたら、何万、何十万と一気に叩かれてしまう。まともな人は持たないでしょう。日本の文化、言葉も暮らしも歴史も著しく破壊する。もはや選挙だけの話ではないと思います。

 自分の本名も顔も出さない罵詈(ばり)雑言で人を自死にいたらしめる。国が本腰を入れて対応しないと、被害者は後を絶ちません。選挙期間中、「デニーさん応援して動画を貼ったら何千という書き込みがあり、見るのがつらくて動画を全部削除した」など、私だけではなく、私を応援する者も含めてつぶしてしまえということがまかり通ってしまう。

 潰し合いの潰し合いはやがて犯罪になり、戦争になります。この国の戦意高揚は、SNSから広がっていくのではないかというぐらい危機感を持っています。沖縄県知事選は、戦意高揚のはざまにあるのではないか。日米同盟、日中、日韓、日朝関係のうっぷんの掃きだめにされてしまった。

 憲法上の表現の自由はもちろん保障されるべきですが、そこから行き過ぎたら犯罪行為だということは容易に議論できるはずです。兵庫県知事選、宮城県知事選、沖縄。だんだんひどくなっています。いつまで政府は手をこまねいているのか。次の犠牲者は次の国民の誰かです。

(手取り2倍、県民所得2倍という古謝氏の公約について) 「県民所得2倍」と「手取り2倍」、意味が違いますが、選挙期間中に言葉が変わっています。

 「県民所得」は企業所得を含む総額です。裕福な方々が儲(もう)かったら2倍です。アベノミクスの失敗の典型例ではないか。

 私は、来年から中小零細企業が賃上げすれば、社会保険料の企業負担分は県が負担しますと公約しました。そうすると来年から給料は上がります。その財源は確保してあると説明してきました。古謝氏は、数字の裏付けも説明しないまま、選挙が終わりました。あの時の公約はどうなったのかと、答えを求められることになるでしょう。