米北東部ロードアイランド州の州都プロビデンス(人口約20万人)で10日、次期市長選をめぐる民主党予備選が行われ、政治団体「米民主的社会主義者」(DSA)の会員でもあるデービッド・モラレス州下院議員(27)が現職候補を破り勝利しました。同市は民主党の強い地盤で、ニューヨーク市やシアトル市に続き、社会主義者の市長が誕生する可能性は「ほぼ確実」と米メディアは伝えています。
現地からの報道によると、開票率99%時点で、モラレス氏が53%を獲得し、現職のスマイリー市長を6ポイント引き離しました。現職市長は、親イスラエルを公言し、民主党主流派が推薦。一方、モラレス氏は、イスラエルによるガザでのジェノサイド(集団殺害)を厳しく非難。サンダース上院議員を含む民主党進歩派や労働組合からの推薦を受けました。
同市は、全米で上位に入る家賃の高さで知られます。市議会は今年、家主による家賃引き上げ額を制限する家賃安定化法案を可決しましたが、スマイリー市長は拒否権を発動して否決していました。家賃問題が選挙戦の大きな争点となる中、モラレス氏は、家賃上昇の制限、手頃な家賃の住宅提供を掲げたほか、公立学校への再投資や移民税関捜査局(ICE)から移民を守ることも訴えました。
当選確実の報を受けて支持者の前で勝利演説したモラレス氏は、「今後4年間で、すべての市民のための市政をつくる」と宣言。投票率の上がった背景には、8万軒を超える戸別訪問による票の掘り起こしがあったとし、「われわれは一軒一軒ドアをたたき、(モラレス氏の政策を)信じる理由を説明した」と紹介。「大企業からの献金は一切受け取らなかった」と述べ、草の根の運動の勝利を強調しました。

