2025年に日本国内で発生した米軍関係者(米兵、軍属、家族)による一般刑法犯(自動車運転過失致死傷等は除く=以下同)の8割超が不起訴となっていることが分かりました。米軍関係者の起訴率は日本人も含む全体の起訴率の半分未満で、日米地位協定による特権の実態が浮き彫りとなっています。また、米軍関係者の刑法犯罪の6割が沖縄県内で集中していることも明らかになりました。
同省の検察統計によると、同年に国内で処理された日本人も含む一般刑法犯全体の起訴率は37・7%にのぼります。一方、日本平和委員会が情報公開請求して入手した法務省資料によると、米軍関係者の一般刑法犯のうち、起訴が21人(起訴率15・7%)にとどまったのに対し、不起訴は113人(不起訴率84・3%)にのぼりました。
際立っているのは性犯罪の不起訴の多さです。不同意性交等の起訴率は1割にとどまります。同じ期間の日本人も含む全体の起訴率34%と比べると3分の1以下です。不同意性交と不同意性交等致死傷は被疑者10人中9人が不起訴。不同意わいせつも2人の被疑者がいずれも不起訴となりました。起訴・不起訴を含めた合計は12人と、24年と比べて5人増加。うち沖縄県は7人で半数を超えました。
そのほかも住居侵入は21人中19人、傷害は23人中17人、暴行は12人中11人、窃盗は21人中19人が不起訴となっています。
米軍関係者の起訴率が低い傾向は長年続いており、その背景には日米地位協定と刑事裁判権放棄の密約があります。協定17条は、在日米軍関係者が「公務中」に起こした事件は米側に、「公務外」では日本側に第1次裁判権があると明記。しかし、1953年の日米合同委員会の密約で、日本は「実質的に重要であると考えられる事件」以外は裁判権を行使しないと約束しています。

