(写真)激励を受ける玉城デニー知事=10日、沖縄県宜野湾市
沖縄の未来を大きく左右する県知事選(13日投票)は10日、勝敗を決する「3日攻防」に突入しました。「沖縄を二度と戦場にしない」「誰ひとり取り残さない沖縄らしい社会」を訴え、3期目を目指す玉城デニー陣営は、「横一線」「激しく競る」などと報じられる大激戦から抜け出そうとフル稼働しました。
デニー知事は自らの故郷である、うるま市から浦添市、宜野湾市を、早朝から夜まで数十カ所にわたって遊説。名前も知らない米兵の父親が帰国した後、母子家庭での苦しい青春時代に触れ、就任後は進学できない子ども、ヤングケアラー、障害者、低年金の高齢者など、県民の苦境に寄り添い、子どもの貧困対策基金を30億円から60億円に引き上げてきたことなどを紹介しました。
3期目の政策として、子どもたちのバス・モノレールの定額乗り放題などの交通政策、子育て世代を中心とした家賃支援、生活保護の対象にならない低所得層などを対象にした「ゆいまーる基金」の活用などで、「あらゆる県民の皆さんの生活をサポートさせていただきたい」と訴えました。
また、自民党などが推薦する古謝玄太候補の目玉政策である「手取り2倍」が虚構であることが明らかになる中、デニー知事は、中小企業が従業員の賃上げをした際、社会保険料の事業者負担分を県が支援する制度をつくり、「賃上げを実現し、企業を支えていきます」と述べ、「何としても私に責任と権限を与えていただきたい」と力を込めました。
県都・那覇市では幅広い市民・政党がデニー押し上げで必死の訴えを行いました。日本共産党の渡久地修県議は、高市政権が沖縄を「国防の最前線」と位置づけ、自衛隊基地の増強や長距離ミサイル配備、先島住民の九州避難計画を進めていると批判しました。辺野古新基地が完成しても、長い滑走路がなければ普天間基地を返還しないとする米側の姿勢にも言及。「沖縄を再び戦場にさせてはならない。沖縄のことは沖縄が決める。平和を願う一票を玉城デニーさんに」と呼びかけました。
「ちばりよー」声援広がる デニー知事が勝利へ訴え
県議補選うるま市区 照屋候補と訴え
(写真)街頭から政策を訴える玉城デニー知事(右)と照屋タイガ県議補選候補(左)=10日、沖縄県うるま市
うるま市では、沖縄県知事選と同日投票の県議補選うるま市区(欠員1)の照屋タイガ候補(無所属)も、自らの必勝とあわせて、玉城デニー知事3選を何としてもと訴えました。うるま市区選出の元県議で、自民党県連会長を務めた照屋守之氏も、デニー知事押し上げでマイクを握りました。
宜野湾市我如古のスーパー前では、デニー知事の訴えを聞こうと近所から出てきた人や買い物客など聴衆の輪が広がり、「デニーさん、ちばりよー(頑張れ)」などの声援が相次ぎました。3児を育てる女性(43)は、「給食費無償化はとても助かっています」と伝えながら、デニー知事と握手を交わしました。女性は、人体への有害性が指摘される普天間基地由来の有機フッ素化合物PFASについて、「子どもたちの健康を守ってくれる立場の人が知事でないと安心できません。基地が汚染源だということを隠していた政府に推される相手候補に任せられない」と話していました。
一方、高市政権丸抱えの古謝玄太候補は終日、那覇市で遊説。公共工事で潤う大手ゼネコンを中心とした企業動員で、数キロにわたって国道沿いに並ばせる「Vロード作戦」を展開しました。古謝陣営は11、12日も終日、那覇で遊説。日本維新の会の吉村洋文代表も那覇入りする予定です。

