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2026年9月6日

「中道」破綻の根本原因は

結党時から見えぬ対決軸

 中道改革連合、立憲民主党、公明党による「中道勢力」の合流が破綻し、中道は結党から約7カ月で事実上分裂することが決定的となりました。破綻に至った根本原因は、中道が結党の段階から自民党政治との対決軸を持っていなかったことにあります。

 高市早苗首相による突然の衆院解散に対抗するため、立民、公明両党の衆院議員は1月、中道を結成。このさい立民は、安保法制の違憲部分の廃止をはじめ、原発ゼロ、沖縄県での米軍辺野古新基地建設反対など、これまで市民と野党の共闘の旗印となってきた重要政策を次々と放棄。公明の主張を丸のみし、容認へと転換しました。

 なかでも重大なのが、安保法制の「違憲部分の廃止」の立場を撤回し、「合憲」へと転換したことです。これは、立民の立党精神「立憲主義」を自ら否定し、自公政治を追認したものにほかなりません。自民党政治を変えようと市民と野党の共闘の発展のために懸命に支援してきた支持者、草の根の市民への最悪の裏切りでした。

 その結果、自民党との政策的な違いを示せないまま選挙戦に入り、中道は支持を広げられず、衆院選で歴史的大敗を喫したのです。選挙後に見据えていた参院議員や地方議員の合流にも、選挙結果を受けて反対・慎重論が相次ぎ、3党の合流協議は難航しました。

 中道は、選挙での敗北の要因を路線そのものの問題として根本から総括できませんでした。立民の重要政策を百八十度転換したことについても、「現実路線を明確化」したものだと正当化。公明にのみ込まれ、自公政治への対決軸を失ったことによる深刻な混迷ぶりをあらわにしました。9条改憲についても「議論を否定するつもりはない」(小川淳也代表)などと表明し、改憲に執念を燃やす高市政権と対決するどころか、改憲に迎合する姿勢を強めました。

 さらに先の特別国会では、改定健康保険法や「国家情報会議」設置法など、高市政権が推進する悪法に立民が反対する一方で、中道は賛成。最終盤では、党内からも異論が出るなか、「男系男子の皇統」に固執する改定皇室典範にも賛成しました。

 こうした中、存在意義を失った中道の支持率は低迷を続け、中道、公明、立民の3党は8月31日の党首会談で合流見送りを確認しました。中道の小川代表は、「中道勢力の拡大と政権交代に向け、中道に集った仲間が再起動するための新たな形態を見いだしたい」と述べ、中道分裂を念頭に、衆院統一会派の結成を目指す考えを示しています。

 しかし、高市政権が大きく行き詰まりつつあるなか、秋の臨時国会を前に分裂をめぐる迷走を続けていること自体、野党第1党としての責任が問われます。(中野侃)

■中道改革連合の7カ月の歩み■

1月16日 立憲民主、公明両党を中心とした衆院議員が新党・中道改革連合を結成
 2月8日 衆院選で惨敗
   9日 野田佳彦、斉藤鉄夫両共同代表が辞任を表明
  13日 代表選で小川淳也氏を新代表に選出
5月12日 中道が立民、公明の早期合流を提唱する衆院選総括を決定
 7月2日 中立公が3党合流協議を本格的にスタート
8月28日 3党党首会談で立民が合流見送りを伝達
  31日 3党党首会談で合流見送りを確認。中道分裂が決定的に