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2026年9月3日

主張

続く検察の不祥事
深刻な事態 国民の監視が必要

 「検察なめんなよ」。取り調べでの暴言、検察審査員の氏名流出、捜査対象者との性的関係…検察の不祥事が続いています。東京、大阪地検特捜部の元検事が相次いで刑事裁判にかけられるなど前代未聞の事態です。検察のあり方が根本から問われています。 東京地裁は6月、「黙秘を人のせいにするな」など被疑者に怒声を浴びせた東京地検特捜部検事(当時)を特別公務員暴行陵虐罪で刑事裁判にかけると決定しました。東京地検はこの検事の言動を認識しながら止めませんでした。 被疑者を罵倒し続け、同罪に問われた大阪地検特捜部検事(当時)の初公判も7月、始まりました。大阪地検では捜査をチェックする総括審査検察官や特捜副部長が取り調べの録画・録音を見ていましたが、問題視していませんでした。

■問われる組織全体

 検察官個人の問題でなく、組織の問題といえます。検察官の不祥事も相次いでおり、きわめて深刻です。

 大阪地検特捜部で研修を受けた検事は8月、手記を公表。「被疑者が否認していたにもかかわらず、見立てに沿う『作文』の『自白調書』を作成するよう主任検事から指示された」と告発しています。 大阪地検といえば地検トップの検事正が部下の女性検事に性暴力を加え、2024年に逮捕され、準強制性交罪で起訴された衝撃的事件が記憶に新しいところです。

 10年に厚労省元局長にかかわる証拠改ざん事件が明らかになり、「巨悪を眠らせず、公正な社会の実現に向けた役割を期待されてきた特捜部に対する信頼を根底から失墜させた」(「検察の在り方検討会議提言」)と厳しく指摘されました。検察は「検察の理念」を策定し、「国民の信頼という基盤」に支えられるように猛省したはずですが、改革できず、目を覆う惨状です。

 自民党の裏金議員の多くが不起訴になり、「『3千万円』を基準にしたようだが、それ以下ならおとがめなしとの結論を、どれだけの人が納得できよう」(「朝日」社説)と批判されました。政官財の汚職摘発がほとんど聞かれなくなったのも偶然ではないでしょう。

■抜本的な改革こそ

 畝本直美前検事総長は、袴田巌さんの再審無罪が決定したとき、控訴を断念したにもかかわらず、「到底承服できない」との談話を発表しました。小川秀世弁護団長が「検察組織の問題を全く理解せず、組織改革で何もしなかった」と厳しく批判したのは当然です。まともな反省なしに改革はできません。

 「公益の代表者」とされ、起訴するかしないかの強大な権限を独占する検察官がこのありさまでは社会正義は実現せず、国民は安心できません。

 国民が信頼できる検察へ抜本的な改革が強く求められます。取り調べの全面可視化、弁護人の立ち会いなどが必要です。検察審議会は、市民の常識をふまえ、検察が不起訴にした事件を起訴させるなどの役割を果たしており、その活用も重要です。

 検察権の行使には国民の厳しい監視が必要です。