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2026年9月2日

主張

軍事費概算要求
「戦争国家」への異常な大暴走

 高市早苗政権が推し進める軍拡には際限がなく、異常と言うほかありません。

 防衛省は8月31日、2027年度当初予算案の軍事費の概算要求を決めました。

 現行の安保3文書の一つ、「防衛力整備計画」(23~27年度)を踏まえ、概算要求として過去最大の8兆8908億円を計上しました。

■10兆円超の大軍拡

 さらに、高市政権が年末に安保3文書を改定し、軍事費の大幅増額に踏み込むことを前提に、具体的な金額を示さない「事項要求」を多数盛り込んでいます。

 トランプ米政権は日本に国内総生産(GDP)比3・5%、24兆円規模の軍事支出を求めています。こうした圧力を受け、年末の予算案編成で軍事費は過去最大だった26年度当初予算の9兆353億円を大きく上回り、10兆円を超えると見られています。

 防衛省は概算要求の説明資料で、軍事費について「一義的にはわが国の防衛力強化のため」としつつ、「先端技術など、わが国の経済成長に貢献し得る『投資』としての意義」もあると強調。「防衛力に対する投資を通じて、防衛と経済の好循環を実現」するとしています。

 「防衛」の論理とは別に、「経済成長」を口実にして軍事費の増額を正当化することは、平和憲法とは相いれない「経済の軍事化」、歯止めのない大軍拡に道を開くものです。

■米国製AI導入も

 中身も重大です。

 近年の戦争に見られる「新しい戦い方」に対応するとしてAI(人工知能)の導入を進めます。

 具体的には、陸海空の3自衛隊を一元的に指揮する統合作戦司令部に、AIを使って攻撃目標の選定や戦況の分析を行う「意思決定支援システム」を導入します。既存の海外技術を活用して早期整備を図るとし、米国製システムの導入を検討していると報じられています。

 統合作戦司令部は日米軍事一体化の一層の深化を目的に設置され、事実上、自衛隊を米軍の指揮統制下に置くものです。加えて、自衛隊は、米国製AIの指揮統制下に置かれる危険があります。

 相手国領土の軍事拠点などを直接たたく敵基地攻撃が可能な長射程ミサイルや無人兵器の研究開発、取得をさらに進めます。

 ▽潜水艦から発射できる極超音速ミサイル(音速の5倍以上で飛行)の開発▽無人潜水艇に長射程ミサイルの発射機能を持たせるための研究▽民生の部品や技術を使った安価な長射程ミサイルの国産開発や海外製の取得▽安価で長距離飛行が可能な攻撃用無人機の開発―など、とどまることを知りません。

 「持続的な対応能力」(継戦能力)を支える「防衛生産能力」を構築するとし、弾薬などを安定供給できるよう政府が工場や設備を買い取り、運営を民間企業に委託する「国有施設民間操業」(GOCO)制度を創設します。

 文字通り、「戦争国家」への危険な大暴走であり、これにストップをかける運動と世論を大きく広げることが求められています。