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2026年8月27日

沖縄知事選 対決点鮮明

デニー氏勝利へ全力

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(写真)沖縄県知事選立候補予定者公開討論会で発言する玉城デニー知事(中央)、古謝玄太氏(右)、下地幹郎氏(左)=17日、那覇市

 沖縄と日本の平和・民主主義を左右する沖縄県知事選が27日告示(9月13日投票)されます。3選を目指す玉城デニー知事と、自民党・高市政権が全面支援する古謝玄太氏の、事実上の一騎打ちとなる選挙戦の対決点は鮮明です。

新基地 建設反対明確に

 沖縄の基地問題最大の焦点である米軍普天間基地返還をめぐって、デニー氏は「辺野古新基地建設は普天間の早期返還にはつながらない。『辺野古が唯一の解決策』との思考停止から脱する」べきだと主張し、県民の民意を踏まえ、新基地建設反対の立場を明確に示しています。対して古謝氏は「すでに工事が進んでおり、辺野古への移設が最も早いので容認する」と述べています。

 そもそも、日本政府の当初計画でも新基地完成・普天間返還は2036年です。しかし、軟弱地盤の工事は大幅に遅れ、今や政府は具体的な返還期日を示せなくなりました。さらに、海面下90メートルにおよぶ軟弱地盤の改良は、現在の技術では不可能です。どこをどう考えれば、「辺野古移設が最も早い」のでしょうか。

 加えて、米国防総省は、辺野古が完成しても「長い滑走路」を用意しなければ普天間は「返還されない」と表明しました。「長い滑走路」として想定されているのは那覇空港であることが、米側文書に繰り返し示されています。

 デニー氏は17日の公開討論会で「(有事に)米軍が優先的に使えば、県民は逃げる手段を失う。平時の訓練も含め、米軍が使う余地はない」と否定。一方、古謝氏は「現時点で那覇空港の話が出たら受け入れることはない」と述べるにとどまり、「将来」には受け入れる余地を残しています。

 那覇空港では18日、航空自衛隊F15戦闘機が緊急着陸。左の翼が地面に接触して立ち往生し、滑走路が4時間以上閉鎖され、多くの民間機に遅延や欠航の影響が出ました。米軍を受け入れたら、こうした事故の危険がいっそう高まることは明らかです。

経済 着実前進の実績

 デニー県政の2期8年で(1)昨年度の観光客数は過去最高、観光収入は1兆円を突破(2)26年度の税収は過去最高ーと着実に前進。26年度予算は、古謝氏の支持母体である自民党を含む全会一致で可決されました。

 貧困家庭を対象にしたバス・モノレールの通学費無料化や中学卒業までの医療費窓口無料化、学校給食費無償化などを実現。子どもの貧困率も29・9%→20・2%に引き下げました。

 これに対して古謝氏は、沖縄の県民所得が「全国最下位」だとして、10年で「県民所得=手取りを2倍にする」と公約しています。しかし、その実現性に疑問の声が上がっています。

 古謝氏は県民所得倍増には「経済成長率が7~8%必要だ」と認めていますが、日本の実質国内総生産(GDP)の伸び率は年1%程度です。国際通貨基金(IMF)の経済見通し(7月)では、7%以上の成長を見込んだのはインド(7・7%)やベトナム(7・5%)ぐらいです。

 デニー氏は17日の公開討論会で、南西地域産業活性化センター(NIAC)の報告書(6月)では2026~36年度の沖縄の実質経済成長率は0・7~2・3%という見通しを示したことを挙げ、県民所得倍増の根拠を質問。しかし、古謝氏は「アジアからの投融資を進めることで実現性が高まる」などと述べるにとどめ、具体的な根拠を示せませんでした。

 国土の0・6%しかない沖縄県に米軍専用基地の7割が集中しています。沖縄の経済を語るのなら、「基地が経済発展の最大の阻害要因」となっている現実を直視し、「基地のない平和で豊かな沖縄」への道筋を描くことが不可欠です。

憲法 平和主義を堅持

 しかし、古謝氏も自民党も、「抑止力」を口実に、沖縄の米軍基地を基本的に維持する考えです。そればかりか、米軍基地と一体に沖縄の戦場化を想定した自衛隊増強や、住民の「避難」まで強要しようとしています。

 デニー氏は「沖縄が攻撃目標になることは決してあってはならない。専守防衛に反した長距離ミサイルの配備に断固反対する」(4月)と表明。空港の軍事利用についても、政府・与党は3000メートルの滑走路がある下地島空港の軍事利用を狙っていますが、デニー氏は、琉球政府時代に同空港を軍事利用しないことを国と確認した「屋良覚書」を「堅持」しています。その上で、県独自の外交で平和構築を進めています。

 一方、古謝氏は自衛隊増強の「必要性は理解する」(3月の出馬会見)と容認しています。

 憲法9条をめぐっても対決点は明確です。地元紙のアンケートでデニー氏は「平和主義の理念を将来にわたって堅持」することを求めたのに対し、古謝氏は「自衛隊を憲法に位置づける」として9条改憲を明言しています。