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2026年8月27日

主張

千葉の豪雨災害
都市型水害への新たな対策を

 千葉県を襲った豪雨は短時間に甚大な被害をもたらし、都市型水害の危険性と想定を超す大雨への新たな備えの必要性を改めて突きつけました。気候危機により各地で短時間豪雨が頻発しています。国をあげた抜本的な防災の見直しと被災者支援の新しい枠組みが求められます。

 千葉県では13日夕から線状降水帯が発生し死者13人、不明者1人にのぼり多くが浸水した車中や冠水した道路で亡くなりました。25日時点で住宅被害は4597棟、うち浸水が9割で、11カ所の避難所で24世帯が避難を続けます。

 雨水が排水処理能力を超える「内水氾濫」で道路に水があふれ、地下空間が浸水するなど、河川の氾濫や土砂災害が想定されていない場所で大きな被害をもたらしました。

■想定を超える雨量

 国土交通省によれば、都市の下水道の排水能力は一般的に1時間に50ミリに対応するように計画されてきました。

 千葉市では2017年に、対策が急がれる「重点地区」について1時間53ミリから65ミリに引き上げるとし公園地下の雨水貯留槽整備などをしてきました。しかし今回、100ミリ超の豪雨に見舞われました。

 増大するリスクに見合った、従来の延長線上でない排水処理基準や治水計画、ハザードマップの見直し、施設整備などの対策が迫られています。そのためには国が財源を投入することが必要です。

 アンダーパスや窪地(くぼち)の冠水に気づかず車が進入してしまうことが指摘されています。千葉市の国道では非常用電源の不作動で排水設備や進入禁止の電光掲示板が働かず死者が出ました。不作動の原因究明と対策が急がれています。

 非常用電源、電光掲示板、遮断機、排水ポンプの設置・維持管理とともに、電源不作動でも浸水状況がわかる表示を壁などに記し進入を止めることも検討されるべきです。

■新制度創設が必要

 路上で動かなくなった車の撤去、保管場所確保、所有者への連絡など自治体の負担は大きく、日本共産党千葉県委員会はレッカー業者の広域応援体制構築、放置車両の緊急撤去費用を国が支援する制度の創設を国に要望しました。

 拠点病院の地下の電気設備冠水で医療機能が果たせなくなったことも重大です。今後の対策とともに、電源車の配置など国が広域的な調達と優先順位の調整に責任をもって対応すべきです。マンションでも地下設備の浸水で停電・断水が続く事態が起きました。給水車、仮設トイレ配置などの緊急対応と既存施設を活用したみなし仮設での住まいの確保が切望されます。

 被災から2週間。生活と生業(なりわい)の再建が急がれます。既存の制度では対応されない、水に浸かった家電や、ことに車両に対する新たな支援制度の創設を検討すべきです。

 ▽全・半壊住宅に支給される被災者生活再建支援金を、浸水した事業者・店舗、床下浸水世帯にも適用する▽被災業者、農家などへの損害補償、無利子融資―など国による強力な財政支援が不可欠です。

 被災状況を検証し新たな対策と支援制度創設に踏み出すべきです。同時に、迂遠(うえん)でも気候危機への対策が必須です。