ベセント米財務長官は24日に記者会見し、イランと経済関係を維持する国や企業に対して二次制裁を科し、イランの孤立化を進める政策を発表しました。具体的には、イランの「死活的な生命線」であるデジタル資産、技術、金、航空、海運の5分野を標的に制裁を拡大すると述べました。米国が一方的に始めた国際法違反の戦争が泥沼化し、軍事面で行き詰まる中で、経済面でイランを追い詰めようとするものです。
ベセント氏は、第2次世界大戦で欧州の戦況を転換させたノルマンディー上陸作戦を意味する「Dデー」の言葉を使い、「世界の指導者は決断するときだ。繁栄か孤立か、平和か恐怖か、米国かイランか、だ」と主張しました。
好戦的な言辞の一方で、イランから大量の石油を輸入している中国への措置には踏み込まず、金融機関に対する制裁については「重大な発表」を今週中に行うと述べるなど、詳細については具体性を欠きました。
この発表に先立ちイランのマダニザデ経済財務相は、「経済的なテロ攻撃」と非難し、「制裁には万全の備えができている」と述べました。また中国外務省の林剣報道官は24日、制裁は「エスカレーションにつながり、誰の利益にもならない」と指摘。「当事国が、自制をもって理性的に行動し、緊張を高めたり、世界経済の成長や金融の安定に打撃を与えたりする措置を避けるよう呼びかける」と述べました。
米国とイランは6月に、戦闘終結に向けた覚書で合意したものの、交戦が続き、ホルムズ海峡の通航再開も実現しないまま、原油高などの米国経済への打撃が長期化しています。

