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2026年8月25日

主張

OTC類似薬「配慮」
保険外負担の導入は撤回せよ

 同等・類似の市販薬が存在する医療用医薬品(OTC類似薬)77成分について、自民・維新政権は来年3月から患者負担増を狙います。例えば風邪で発熱し解熱・鎮痛剤のロキソニンや、痰(たん)・鼻づまり解消のムコダインを処方されると薬代の4分の1が保険から外され、窓口負担3割の人では実質5割負担になります。

 先の国会で自民、維新、中道改革、国民民主、チームみらい、参政、保守の各党が負担導入に賛成。衆院で反対したのは日本共産党だけでした。

 「必要かつ適切な医療は基本的に保険診療により確保する」のが厚労省も認めてきた医療保険の大原則です。医師が必要として処方する薬を、市販薬があるからと一部でも保険から外すことに道理はありません。これを許せば、公的保険の範囲が次々縮小されかねません。撤回すべきです。

■慢性疾患でも徴収

 一部自己負担導入に当たって厚労省は、がんなど経済的・身体的負担が重く継続が必要な治療や、年間を通じて症状が続き通院が必要な人については負担を求めないと国会で答弁していました。

 しかし厚労省の「中間とりまとめ」(6日)で「配慮が必要な慢性疾患」とされたのは、がん、指定難病、国の公費負担医療の対象者だけ。その人たちも、その疾病と直接関係ないとされる症状については自己負担が課されます。

 消炎鎮痛剤はほぼ対象外で、難病指定されていないものの完治困難な痛みに苦しむ関節リウマチなども「配慮」対象から排除されています。

 「長期使用が必要」とされ負担対象外になるのは、飲み薬で年間処方日50週(350日)です。それ以下では長期使用とされず、今回の77成分では95%の患者が対象外。変形性関節症などで鎮痛消炎の湿布を通年・毎日使っていても負担を課されます。

 アトピー性皮膚炎、喘息(ぜんそく)など通年で治療していても、症状に応じて複数の薬を使い分けるなどすると「配慮」対象外。月経困難症は毎月、花粉症は毎年症状が出て治ることもありませんが、長期使用とは認められません。

 「中間とりまとめ」をもとに今後、厚労省の審議会で検討が行われます。

■国民皆保険に反す

 そもそも国が「配慮が必要な人」を特定することは、それ以外は配慮の必要がなく公的保険でカバーしなくてよいとするもので、国民皆保険に反します。

 OTC類似薬とは、副作用などへの考慮から医師が診察し処方するものでしたが、規制緩和で市販薬も販売できるようになったものです。

 政府は一部保険外しの理由に、医療機関を受診せず市販薬で済ます人との「公平性」をあげます。しかし、受診したくても仕事があるなどで受診できず、値段の高い市販薬で済ますというのが実際です。それを理由に保険から外すのは逆転しています。

 自民・維新は対象薬剤と負担割合のさらなる拡大の検討で合意しており、維新はOTC類似薬の完全な保険外しを主張しています。

 公的保険を崩す自己負担導入を世論の力で阻まなければなりません。