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2026年8月20日

主張

迫る沖縄県知事選
デニー氏勝利で普天間返還を

 沖縄県知事選の告示(27日)まであと1週間です(9月13日投票)。最大争点の一つは米軍普天間基地(宜野湾市)の返還と名護市辺野古の新基地建設問題です。主な立候補予定者の中で普天間基地の早期閉鎖・撤去、辺野古新基地建設反対を掲げているのは玉城デニー知事だけです。

 日米両政府が1996年にSACO(沖縄に関する特別行動委員会)合意で普天間基地の返還を決めて、今年で30年になります。

 同基地は市街地の中心に位置し「世界一危険」と言われています。米軍機の騒音など深刻な被害を発生させ、多くの人命を奪いかねない重大事故も繰り返してきました。地域経済発展の妨げにもなっています。しかしいまだ返還の見通しさえ立っていません。

■最悪の新基地建設

 一刻も早い普天間基地の返還は、県民の総意です。政府は普天間基地に代わる新基地を辺野古に造ることが「唯一の解決策」と主張し続けています。しかし、辺野古新基地建設は「唯一の解決策」どころか、普天間基地の固定化につながる最悪の計画です。

 辺野古新基地は完成の展望がありません。新基地建設の埋め立て工事で土砂投入の開始から7年以上が経過していますが、進捗(しんちょく)率は17%にすぎません(今年3月末)。このペースでは埋め立てだけでも40年以上かかります。しかも、埋め立て区域に広がる軟弱地盤は最深で海面下90メートルに及び、現在の技術では地盤を固める改良は不可能です。

 万一、辺野古新基地が完成しても、それだけでは普天間基地は返還されません。

 今年2月、米国防総省が、辺野古新基地の短い滑走路では固定翼機の運用ができないため、それができる「長い滑走路」を日本政府が用意しない限り普天間基地は返還しないとの方針を取っていることが米側文書で判明しました。

 96年のSACO合意は、「有事」に対処するため、普天間基地に代わる新基地の滑走路では対応できない能力を「他の施設」で補うとしていました。日米が2013年に合意した沖縄の米軍基地の統合計画は、普天間基地の返還条件として、「長い滑走路」を持った「民間施設の有事使用」を明記していました。

■那覇空港の使用も

 沖縄本島に「長い滑走路」を持つ民間施設は那覇空港だけです。沖縄経済と県民生活の大動脈である那覇空港を有事に米軍が使えるようにしなければ、普天間基地をいつまでも使い続けるというのが米政府の立場です。

 辺野古新基地建設が「唯一の解決策」というのは、県民を欺瞞(ぎまん)するものです。

 知事選に立候補を表明している古謝玄太氏(自民・参政・公明党など推薦)は「辺野古移設が最も早い普天間飛行場の危険性除去方策」と政府の主張を繰り返すだけです。那覇空港の有事使用にも反対していません。デニー知事は那覇空港の使用にきっぱり反対しています。

 政府が今なすべきは、普天間基地の無条件撤去を求めて米政府と真摯(しんし)な外交交渉を行うことです。それを迫ることができるのは県民の総意を体現したデニー知事だけです。