「すべての子どもたちに生きる喜びを つながろう平和の種をまくために」をスローガンに、第58回全国保育団体合同研究集会(保育合研)が22~24日、兵庫県内で開かれます(オンライン併用)。
保育者、保護者はじめ保育に関わる多様な人たちが全国から集まります。保育・子育て講座や各地の実践報告の分科会などが開かれます。
7月28日、熊本地震が起きました。揺れの恐怖、生活の変化が子どもたちの心にトラウマ(心的外傷)を与えます。阪神・淡路大震災や東日本大震災の追跡研究で、子どもたちは大人の空気を読んで不安を言えないままストレスをため、長く心にダメージを受けることがわかっています。
■命と心を守る役割
保育所は子どもたちの命とともに心を守る役割を果たしています。東日本大震災当時、保育所で被災した学生は「恐怖で泣いていた私を先生は抱っこして安心させてくれた。保育者が子どもと信頼関係を築くことも災害への備えになる」と語っています。
現行の配置基準は、0歳児3人、1歳児5人にそれぞれ保育士1人と低すぎます。災害時の避難と心のケアが行き届かない恐れがあります。配置基準を引き上げ、保育士を増やすことが重要です。
災害時に、子どもの権利を守る立場で、子どもの居場所をつくり意見を反映することが重要です。こども家庭庁は熊本地震発生後の7月31日、居場所、遊びの保障が子どもの心の回復に重要だとし、できるだけ早く各避難所や地域で、子どもの声を聞き、安心・安全な居場所の確保を求める通知を出しました。
子どもが安心して過ごせることで、大人も安心して復興へ進むことができ、地域の回復力にもつながることがわかっています。
今回の保育合研開催地の兵庫県では、阪神・淡路大震災の2週間後には兵庫県保育所運動連絡会が「保育・子育て支援センター」を立ち上げました。民間保育園の被災状況と要望の聞き取り、全国からのボランティアを手配して避難所を回り子どもの実態調査と生活支援、保護者の「預かってくれる場所がない」「子どもがうるさいと言われテント泊」などの悩みを聞き、相談にのり、聞き取った要求を厚労省や自治体に要請、交渉しました。
保育合研では、これまでも災害被災地の教訓を学び、子どもの命と安全を守るための認識を深め啓発に取り組んできました。今年も講座や特別分科会で学び合います。
■平和をつくるため
子どもたちの生きる喜びを支えることが平和な社会をつくる―そんな話をたくさんするのが保育合研の魅力です。気候危機により、外遊びができないなど子どもを取り巻く状況が激変しています。豊かな育ちを保障するためにどのような保育環境・制度が必要か、実践に学びながら考えることがますます重要です。
軍事費が増大し憲法9条改悪が狙われている今、平和のために大人に何ができるのか、保育と平和について学び語り合い、子どもと保育者の未来を切り開く保育合研になることが期待されます。

