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2026年8月13日

きょうの潮流

 ことし漫画家デビュー80年になる手塚治虫さんには名作『アドルフに告ぐ』をはじめ、戦争を題材にした作品が数多くあります▼NHKがドラマ化した「手塚治虫の戦争」は、手塚さんが戦争体験をもとに描いた『紙の砦(とりで)』『ゴッドファーザーの息子』が原作です。戦時下、戦争協力と勤労動員の日々でも漫画への意欲はなくならない主人公の少年。見つかって“非国民”と憲兵に殴られても、描くことを諦めません▼ドラマは、戦後の漫画家・手塚が登場。『紙の砦』創作シーンの演技に挑んだ手塚役の高良健吾さんは、仕事がうまくいかず「不遇の時代」の主人公が「戦争体験という苦しい思い出と向き合う意味を感じました」▼非国民といわれても周囲に隠れ命がけで漫画を描き続ける中で、空襲に襲われ、人の死を目の当たりにしたこと。戦後、プロとなり人気漫画家になっても忘れませんでした▼その原点は“命の尊さ”。日本共産党の街頭演説(1986年)でも「戦争は怖いし、どうしようもない状態になります。そういう状態にみなさんのお子さんたちがなるかもしれない。それが心配なんです」と警鐘を鳴らしました▼戦争に走る権力者を鋭く批判した『アドルフに告ぐ』のせりふに、その思いが語られます。「どの人種が劣等だとか どの民族が高級だとか… あおりたてるのはほんのわずかなひとにぎりのオエライさんさ…」。戦争へと突き進む人間の怖さを今に伝えます。