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2026年8月10日

自衛官募集

65%の自治体が名簿提供
9年ぶり減少

 自衛官募集のために高校生を含む若者の名簿を自衛隊に提供した自治体が2025年度に1125に上り、全国の自治体の65%に達しました。防衛省・自衛隊はなりふり構わず募集攻勢をかけており、多くの自治体に情報提供を求め続けています。同省が日本共産党の山添拓参院議員に提出した資料で分かりました。

 一方で、提供した自治体数は前年度より27減り、16年度以降9年ぶりに減少しました。本人の同意のない個人情報提供はプライバシー侵害であり、各地で違憲訴訟が起きるなど問題視する声が広がっているのが影響したとみられます。

 同省は毎年、高校や大学の卒業を控える17~18歳や21~22歳の若者を対象に住民基本台帳に記載されている氏名、生年月日、住所、性別の4情報の提供を自治体に依頼。勧誘はがきや資料の送付などが目的です。

 25年度に紙や電子媒体で名簿を提供した自治体は、全国1741市区町村のうち1125でした。自衛隊による住民基本台帳の閲覧は441と、24年度比で11減りました。住民基本台帳の閲覧や書き写しのみだった自治体が名簿提供への切り替えが続いており、閲覧は減少傾向にあります。

 名簿提供に対しては各地で批判が高まっています。24年には奈良市の高校生が、憲法13条が保障するプライバシー権の侵害だとして国と市を相手に国家賠償を求める訴訟を初めて起こしました。今年3月にも岐阜市の高校生が国と市に対して損害賠償を求めて提訴。各地の平和委員会が学習会や申し入れを行い、昨年からオンライン署名を開始しました。住民から批判の声が上がり、提供を取りやめた自治体もあります。

 自衛官不足の深刻化に伴い、24年の自衛官募集に向けた方針は「すべての市区町村からの提供を目指す」と明記。毎年度、都道府県知事と市区町村長に提供を求める通知を出すなど協力要請を強めています。

一歩前進

 日本平和委員会の千坂純事務局長の話 名簿提供が減ったことは一歩前進です。自治体への要請では、名簿提供は法的根拠がなく自治体が従う義務もないという事実を伝えており、その中で変化が生まれてきています。運動をより強め、この問題を知らせていきたい。

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