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2026年8月5日

全国都道府県委員長会議

8中総の「手紙」の「返事」についての中間報告
2026年8月4日 幹部会副委員長 田中悠

 4日に開かれた全国都道府県委員長会議での田中悠副委員長・書記局長代行の8中総の「手紙」の「返事」についての中間報告は次の通りです。


写真

(写真)中間報告する田中悠副委員長・書記局長代行=4日、党本部

 幹部会の確認にもとづいて、8中総の「手紙」の「返事」についての中間報告を行います。

 「集中期間」のとりくみで、「手紙」の「返事」を出した支部は、6月1日時点の16・2%から、45・9%へと上昇しました。「手紙」を出してから4カ月半の時点のテンポとしては、前回2024年、前々回23年の「手紙」の「返事」を上回っています。これは全党の党づくりへの熱意のあらわれであり、党づくりを支部の運動にしていく大きな可能性を示しています。

 中央として、届けられた一つひとつの「返事」を丹念に拝読しています。8中総の「手紙」を読んでの決意や活動の具体化とともに、日常的な支部会議の開催、学習の努力、選挙戦での奮闘や国民の要求にこたえた活動、支部が直面している悩みや困難、中央への意見・要望まで、全体をしっかり受け止めて、今後の中央の活動と方針に生かしていく決意です。「返事」を出していただいた支部・グループのみなさんに、心から敬意と感謝を申し上げます。

 同時に、100%の支部の運動にはまだ距離があり、依然として“「手紙」の討議はしたが返事は出せてない”という支部も多くあります。届いた「返事」の中にも、「前回出してから状況が変わっておらず書く気持ちになれなかった」「双方向・循環型の活動を感じられず、出す意味がわからなかった」「活動が困難で書くことが浮かばなかった」などの思いが述べられています。こうした支部の思いにこたえながら、「手紙」の「返事」の運動をさらに発展させていくことが大事になっています。

 そこで、幹部会として、現時点での「手紙」の「返事」への中間的な応答を行い、すべての支部が「返事」を出し、党づくりを全支部運動に発展させる力にしていくことをよびかけます。

1、返事から何を学び、何を党づくりに生かしていくか

 支部の「返事」から何を学び、党大会をめざす党づくりに何を生かすか、3点報告したいと思います。

支部の願い、夢と希望を込めた「生きた目標」を決め、力あわせて「支部が主役」の運動に

 第一は、「返事」を書くことを通じて、支部の「政策と計画」、支部の願い、夢と希望を込めた「生きた目標」をよく議論して決め、その目標を支部も党機関も大事にして力をあわせるなら、党づくりを「支部が主役」の運動にできるということです。

 「返事」の議論は、支部の存在意義を確かめ合い、支部活動の現状を見つめ直し、“何か一つからでも”と新たな努力をはじめるきっかけになっています。「返事」には、歴史的岐路の情勢のもとで、憲法9条を守り抜くたたかいへの決意や統一地方選挙勝利への決意が多く書かれており、そうした支部の政治任務との関わりで党建設が自らの「生きた目標」になるなら、支部の自覚的な力が引き出されていきます。

 静岡地区の足久保支部は、人口3600人の地域で、得票目標を500票とし、鈴木せつ子県議予定候補勝利へと活動していますが、「返事」を書くにあたって、支部の問題点と評価できる点を、数回の支部会議で洗い出したところ、「“この人数では何もできない”“いろいろ言われても無理”という空気が少しずつですが変わっていきました。『できること』を一つひとつやっていこうという展望が見えてきました」と「返事」に書いています。会議の終わり頃には支部員から入党の対象が次々出され、「驚くことに8人にも達しました」と喜びをもって報告しています。

 石川県のある病院職場支部は、長期にわたり支部会議も開けなかった支部でしたが、党機関の援助で地方選挙、総選挙、知事選挙をたたかうなかで元気になり、8中総の「手紙」で、やりがいをもてる職場をめざそうと議論し、入党働きかけに踏み出しました。2日、小池晃書記局長を招いた「集い」で10年ぶりに党員を迎え、さらに党員を増やそうと活動しています。「返事」には、「職場の状況は依然として厳しく日々の業務に追われている状況だが、中長期的には地域の医療、介護を守り、地域住民に貢献できる職場をめざしたいし、私たちがやりがいを感じ、賃金を含めた労働条件が改善する職場にしたい。県グループと連携した『集い』も準備して、党員拡大に取り組みたい」としたためていた支部です。

 7月の「赤旗」のインタビューでは、千葉県西部地区の青年支部が、「民青40人、党員10人、『赤旗』25部の拡大」という目標を掲げ、「平和や暮らしを守るために、一緒に声を上げる仲間が必要だからです」と「返事」に書いていることを紹介しました。この青年支部はその後も、ペンライトデモに参加した青年に働きかけ、党に迎えています。党勢拡大の条件が大きく広がっているもと、このとりくみが一過性のものではなく、支部の「生きた目標」にむかっての活動になっています。

 「集中期間」に入ってから、実際に党勢拡大に踏み出した様子が書かれた「返事」が増えました。目標も、数を決めるだけでなく、「『集い』を開く」「つながり名簿を作った」など、具体的な行動計画が書かれたものが多くなっています。「返事」を生かし、党創立104周年記念講演の徹底活用をはじめ、幹部会決議の方向で力を注ぐなら、全支部運動への道が開けるのではないでしょうか。

「二つのチャレンジ」が、困難を抱えた支部でも新しい条件をつくっている

 第二に、要求対話・要求アンケートと「赤本」「青本」の学習という「二つのチャレンジ」に踏み出すことで、困難を抱えた支部でも党員拡大・読者拡大の新しい条件をつくりだしていることです。これが「若い世代、現役労働者と結びつきがない」という世代的継承に対する支部の最大の悩みを打開する力になっています。

 もちろん「返事」には、前回の「手紙」から2年間の間に、亡くなったり、活動できなくなった同志がいて、活動の困難が増大している状況もたくさん書かれています。「党勢を大きくしたい気持ちはあるが、どうしたらいいかが見えない」という返事も少なくありません。

 一方で、「二つのチャレンジ」が、明らかに党づくりの発展の芽をつくっていることが、今回の「返事」の際立った特徴であることを強調したいと思います。全支部が「返事」を書き、「二つのチャレンジ」に踏み出していくなら、党づくりを全党運動にしていけることが、「返事」に鮮明に示されています。

 佐賀県東部地区の神野支部は、現在活動に参加できている人は3人、全員が後期高齢者という状況ですが、「返事」には、「今、来年のむとう明美県議の当選に向けて、要求アンケートで対話する取り組みを始めています。きっかけは昨年の6中総で、志位議長の中間発言にあった、ベルギー労働党の訪問対話の経験や、ニューヨーク市長選でのDSA(米民主的社会主義者)の全戸訪問の成果などに心を揺さぶられる思いがしたことです」とつづられていました。この全戸訪問を続けて、昨年10月の佐賀市議選では1千軒に達し、「折り入って袋」も82軒で引き受けてもらい、日曜版読者が3人増え、この訪問活動で読者になった50代が、この7月に入党しました。さらに小池書記局長の「集い」にむけて党員拡大を正面から議論し、7月は70代読者にも働きかけて党に迎えています。

 要求対話の工夫も「返事」から学びあうことができます。戸建ての住宅が多い地域では、全戸訪問での要求対話でかなり効果的に結びつきが増えています。オートロックマンションが多いところは、商店街、通学路などでのストリート対話に踏み出して、手がかりをつかんでいます。公共施設の統廃合、下水道問題など地域要求を考える「集い」とセットで発展をはかっている支部もあります。

 「赤本」「青本」の学習は、党員が世界観的確信を培い、自信をもって党を語る力になるなど党内で変化をもたらすと同時に、党外からも関心をもたれ、「読書会」などで新たな結びつきを広げる活動にも転化しうる発展性をもっていることが、「返事」で示されています。

 秋田県山本地区・山本支部の「返事」は、84歳の支部長が体調を崩し、運転免許と自動車の車検が切れるなどで、「ここ数カ月困って『落ち込む』ことが多く、元気が出ませんでした」という言葉からはじまる「返事」でした。しかし、「返事」の後半には、「困難が大きいが、少しずつ希望の光も見えてきました。その一つが2年以上続けてきた『資本論』読書会に最近、60代の男性が参加してきたことです。今は、『赤本』を輪読していますが、この男性が、学習会が楽しみで毎回参加し、『面白い、感激した』と言って帰るのです。まさに『化学変化』がおきつつある。この人に入党をすすめ、また若い人や高校生にも呼び掛けるつもりです。『2名以上』の党員拡大目標をもち、わが支部の後継者をつくるためにも努力します」と書かれています。

 大企業職場で、党外の現役労働者3人と「いま『資本論』がおもしろい」をYouTubeで見る「集い」を継続的に開き、入党を働きかけている職場支部からの「返事」もきています。

支部活動の悩みや困難を解決し、楽しく元気の出る支部会議、支部活動の確立と一体

 第三に、「返事」で寄せられている支部活動の悩みや困難を解決し、楽しく元気の出る支部会議、党規約と党大会決定にもとづく支部活動の確立と一体に党勢拡大にとりくむことです。

 「返事」には、支部会議への党員の結集の苦労、配達・集金活動の困難などがたくさん書かれています。同時に、それを乗り越えていくヒントになる工夫や努力もたくさん書かれています。「返事」を、支部の活動交流や党機関の援助に生かし、支部がぶつかっている問題を一つひとつ打開し解決していくことが重要になります。本格的には、中央委員会総会や支部活動の交流会などで、打開の方向をかえしていくことになると思いますが、現段階でも返事を生かしていきたいと思います。

 東京都南多摩地区・貝取支部は、「返事」で「支部として重視していることは、支部会議を毎週きちっと開いて、政治討議や学習をやることです。昨年8月から毎月1回『赤本』『青本』の学習を続けてきています。…こうしたことが、『明るく、楽しく、元気がみなぎる』活動につながっています」と、党勢拡大の根本に日常的な支部会議と学習があることを「返事」に書いています。支部会議で月1回は参加者全員が自由に発言できる時間をとり、足が悪くて会議に参加できない人にも「支部ニュース」を毎週とどけているそうです。

 岐阜県恵那地区・川上支部は、担当エリアを反動的・反共的な地域だと述べて、世代的継承が焦眉の課題だとしていますが、支部活動の確立でどんな変化が起きたかを「返事」に書いています。

 「いま、支部は大きく変わろうとしています。この一年あまり、綱領・規約にもとづく原則的な党づくり、党生活の確立を目指して頑張っています。年に1、2回の支部会議から、月2回の開催となりました。会議では、情勢論議を大切にしています。今は『赤本』の学習を行っています。先の総選挙で支部は、今までにやったことのない対話支持拡大をし、支部で決めた目標を超過達成。『比例を軸に』地域の有権者比16%の支持拡大、『全国は一つ』の立場で他の地域にも支持拡大を広げました。総合的な『政策と計画』も持ちました。そこで決めた地域の『9条の会』を結成。署名活動に足を踏み出しはじめました」

 「赤旗」の配達・集金活動の困難が一段と増していることは、多くの返事で寄せられています。いま届いている「返事」のなかに、支部で率直に現状を共有し、打開している経験も述べられています。そのことも含めて、打開の方向を突っ込んで検討し、第30回党大会決議案に反映するようにしたいと考えています。

 「返事」から支部活動の悩みや困難を解決していくヒントを学び、かえしていく決意です。

2、全支部に返事を出してもらうための党機関の活動

 次に、すべての支部に「返事」を出してもらい、「返事」を生かして党づくりを前進させていくための、党機関の活動について報告します。

従来にない構えで「返事」を生かす姿勢をとり、「双方向・循環型」の活動の開拓を

 「手紙」と「返事」を全支部運動にしていくうえでは、党機関が従来にない構えで「返事」を生かす姿勢をとり、「双方向・循環型」の活動の開拓をしようとしているかどうかがカギになっています。この姿勢が、支部の「返事」の提出率にも反映しています。

 徳島県委員会は、全県で「集中期間」の入党働きかけ目標200人を突破し、10人を党に迎えるとともに、「返事」を出した支部も62・2%となりましたが、県・地区委員会が「返事」をニュースで連日紹介するとともに、県としての「返事へのコメント」も出し、双方向の活動を強めています。上村秀明県委員長にお聞きしましたが、「大事なのは、返事を書く援助を通して党機関が支部の思いと実情に触れること。県常任委員会でも具体的に『この支部がこう書いている』『ここに芽があるんでは』と議論している」と語っていました。こういう県・地区の姿勢が伝わっているのだと思います。

 5月の地区委員長座談会で紹介した和歌山県南地区は、支部指導への悩みを率直に言える会議になるよう「ロの字」で地区委員会総会を開くようにしたり、常任委員会に3人の「返事」チームもつくって、支部が「返事」を出した経過まで常任委員会で共有しています。これらの努力で「返事」を出した支部は90%に達しています。有田市の辰ケ浜支部は、5月に「返事」を出したあと、6月に「赤旗」電子版を申しこんだ50代の読者に憲法署名と「赤リーフ」で働きかけ、7月に支部として実に15年半ぶりの新入党員を迎えました。月末にはまた別の日曜版読者も党に迎えています。

 こうした県・地区委員会の努力に学び合うことをよびかけます。

8中総の「手紙」にもとづく中央の自己改革の努力

 中央としても、「手紙」で述べている自己改革の努力--「支部の悩みと実態に心をよせ、大志ある目標をかかげながら、『できること』を一つひとつ実現していくことを援助する活動」「短期の視野だけでなく、中長期の視野をもち、支部のリズムを大切にし、のびのびと支部の力をのばせるようにする活動」「『進んだ経験』の紹介だけでなく、『困難な実態をどう変えたか』に焦点をあてて、教訓を全党のものにしていくイニシアチブ」--これにそくして、活動の改革をすすめてきました。

 「集中期間」では、2カ月という集中的なとりくみで党員拡大を起こすことに正面から挑戦しましたが、同時にその中でも、「二つのチャレンジ」を大事にして新しい結びつきを広げていくことなど、すぐに党員拡大に実らずとも中長期の視野でみて手がかりをつくっていく方向を提起し、これを貫いて活動を推進してきました。

 また、先進的経験をかえしつつ、苦労している党組織にも入って一緒に打開しようと、党幹部の「集い」も規模にこだわらず、小さな市区町村でも積極的に開催し、支部が入党の働きかけに踏み出す力になるようにしてきました。

 「しんぶん赤旗」党活動ページでは、編集部のみなさんの尽力で紙面改革を行い、「手紙と返事 みんなの一歩に」のコーナーで、支部が直面する困難もリアルに共有しながら打開の一歩を踏み出す姿に光をあててきました。「東西南北」という、支部の“ささやかな”努力を紹介する双方向型の投稿コーナーもつくられました。読者から、「党活動ページがよくなり、読ませるようになりましたね。グッジョブです」「8中総が出てから『党活動』を楽しみに読み、励まされています」と感想が届いています。

 こうした中央の自己改革の努力をさらに強めます。あらためて8中総決定にたちかえり、中央、都道府県、地区の党機関の自己改革をすすめ、「手紙」と「返事」のとりくみを文字通り全支部運動にしていきましょう。そして今度こそすべての支部の力を結集して、第30回党大会を党勢の後退から前進への歴史的転換を果たす大会として成功させましょう。このことをよびかけて、「手紙」の「返事」についての中間報告とします。