「社会保障国民会議」とは一体何だったのか。2月末の第1回会議から5カ月、22回の実務者会議の挙げ句、消費税減税の意見がまとまらず、結局、高市早苗首相が「2年限定の食料品消費税率1%」での意見集約を自民党に指示しました。
同会議は、消費税廃止を求める日本共産党などを排除し、「給付付き税額控除」と、つなぎとしての「2年限定の食料品消費税率ゼロ」を議論するとされました。「消費税減税は2年間、食料品のみ」の結論先にありきで、国会での消費税減税の議論回避に使われただけです。
高市首相は、野党の異論で消費税減税が決まらないなか、「自分が決断した」という姿勢をアピールしますが、茶番です。
■2年後には大増税
減税期間を限ることで、2年後には食料品の税率が1%から8%に跳ね上がり大増税となります。代わりに導入するという「所得に応じた給付」の対象者は全人口の1割程度で、国民の9割はもろに増税をかぶります。
最も所得の低い層や働けない人、失業者、ほとんどの年金受給者には給付されません。また、年収が一定を超すと給付が打ち切られ、そのラインは240万~270万円程度が検討されています。給付額も示されていません。
高市政権の「所得に応じた給付」の対象者がごくわずかなのに対し、消費税減税はすべての人が恩恵を受けます。
日本共産党は、消費税を当面一律5%に減税し、廃止を目指すことを要求します。
食品、電気代、ガソリン代など個別品目にとどまらず「なんでも減税」となる消費税の一律減税が物価対策として最も有効です。平均的な勤労者世帯では一律5%にすると年14万円の減税で、食料品1%の場合の2・4倍です。年収200万円未満の単身世帯でも5万円前後の減税です。
減税を食品に限ると、外食産業や農家などが打撃を受けます。また、複数税率が残り小規模事業者やフリーランスを苦しめるインボイス制度がいっそう固定化されます。
■国債に頼らない道
高市首相は、1%への減税を「消費税導入以来初の挑戦」と見えを切ります。しかし明確な財源を示しておらず無責任と言うほかありません。
日本共産党は、国債に頼るのでも、社会保障を切り捨てるのでもない、恒久的な減税の財源を示しています。
大企業は巨額の利益を上げているにもかかわらず年間12兆円もの減税をうけています。行き過ぎた減税と優遇により、資本金10億円以上の大企業の方が中小企業より税負担率が低い、所得1億円を超えると税の負担率が下がるという不公正―これをただすことで財源はつくれます。
富の一極集中をただす「タックス・ザ・リッチ=富裕層に課税を」が必要です。消費税には低所得者ほど負担率が重いという逆進性がありますが、金額では高所得者の減税額が大きくなります。その対応のためにも富裕層課税が必要です。
日本共産党の提案こそ、暮らしをよくし、経済を活性化させる唯一の道です。

