(写真)隣家が倒壊した状況を説明する塚野さん=30日、熊本県宇城市小川町南小野区
熊本県宇城市、宇土市では30日も多くの地域で断水と停電が続き、被災者からは清潔な水や食料を求める声があがっています。
「ゴーッと音がして横に大きく揺さぶられた。重さのある家具が80センチくらい動いた」。宇城市小川町、南小野区の塚野清区長(68)は発災当時を振り返ります。同区では多くの家屋の瓦がはがれ落ち、塚野さんの隣家は倒壊。家主は住民の手で助け出されました。
断水と停電が続き、食料も不足。エアコンが使えず塚野さんは車中泊です。「コンビニには何もない。役場で配っている水も1人4リットルではどうにもならない」と首を振ります。高齢者が多数の同地区の安否確認を行った塚野さん。車を持たない高齢者が支援物資を受け取れるか心配します。
宇城市松橋(まつばせ)町のAさん(60)の自宅は内壁の一部がはがれ落ち、ガラスが飛び散っているため、靴で生活。居間や寝室のドアを倒れた家財道具がふさぎ、窓などから出入りしています。「タンスが重くて持ち上がらず、乗り越えて部屋に入っている。どうしたらいいのか」と肩を落とします。
宇土市の避難所では、日本共産党の福田慧一市議が実情を調査。一時避難の対応のため、避難者は1畳ほどのマットに仕切りもなく雑魚寝状態です。中には家族2人で1枚のマットを使っている人も。冷房は利いているものの、避難者は一様に疲れた表情を浮かべていました。福田市議は「避難所があまりに狭く、プライバシーが保てない。何より水が必要だと市に掛け合っている」と話しました。(田中正一郎)

